子どもの虫歯を予防するには?知っておきたい5つのポイント blog

2024.03.15

子どもの虫歯を予防するには?知っておきたい5つのポイント

今回のテーマは「子どもの虫歯の予防方法」についてです。
虫歯は大人だけでなく、子供たちにとっても身近な歯の病気です。
この記事では、お子さんの大切な歯を守るための虫歯予防につながる5つのポイントを解説していきます。

虫歯になる原因

虫歯とは、酸によって歯が溶かされる病気です。
お口の中では、虫歯菌が糖(磨き残し)と結び付くことで酸を放出し歯の表面を溶かしてしまう「脱灰」と、唾液によって酸が中和され脱灰により溶け出した成分が再び歯に戻る「再石灰化」が繰り返し行われています。
この脱灰と再石灰化のバランスが崩れ、脱灰が優位になった時に虫歯が発生します。
虫歯菌は糖を餌にして増殖するため、甘いものをよく食べる人は、虫歯リスクが高くなります。

乳歯の虫歯の特徴

乳歯は歯質が柔らかく酸への抵抗力も弱いため、虫歯になりやすいです。
さらに永久歯に比べて歯の表面のエナメル質が薄く神経までの距離が近いので、一度虫歯になるとあっという間に進行してしまいます。
また、虫歯と聞くと黒いイメージがありますが、乳歯の虫歯は白っぽい乳白色をしていることがほとんどです。
パッと見ただけでは虫歯と分からず、気付いた時には神経まで到達していて痛みが出てきた、というケースも少なくありません。
乳歯の虫歯は、早期発見・早期治療が最も重要になるのです。

子どもの虫歯の予防方法

それでは、子どもの虫歯を防ぐための5つのポイントをご紹介します。

虫歯菌の感染を防ぐ

虫歯菌は生まれたての赤ちゃんのお口の中には存在せず、主にお父さんやお母さんの唾液を介してうつります。
「大人が口をつけたスプーンでご飯を食べさせる」「同じコップを使う」「キスをする」このような行為はお子さんに虫歯菌をうつす原因となってしまいます。
特に1歳7ヶ月から2歳7ヶ月の間は最も感染しやすいため時期のため、注意が必要です。
子どもの虫歯を防ぐためには、感染源であるお父さんやお母さんのお口の中を清潔に保つことも非常に重要だといえるでしょう。

間食に気をつける

お菓子をだらだら食べたり、ジュースを頻繁に飲んでいませんか?
長時間食べたり飲んだりしていると、お口の中が常に酸性状態になり虫歯リスクが高くなります。
特にチョコレートやグミ、飴などは砂糖が多く含まれており、歯にくっつきやすいため要注意です。
おやつは時間を決め、甘いものを摂りすぎないようにしましょう。
また、おやつを食べた後は歯磨きやうがいを行い、お口の中に汚れが停滞しないようにすることが大切です。

仕上げ磨きをする

お子さんが小さいうちは仕上げ磨きをしていたご家庭も多いと思いますが、大きくなるにつれ自然と仕上げ磨きの習慣がなくなっていませんか?
仕上げ磨きは、永久歯が生え揃う12歳頃まで必要です。
汚れが溜まりやすい歯と歯茎の境目、歯と歯の間、奥歯の溝は念入りに仕上げ磨きをしてあげましょう。
また、歯ブラシだけでは約60%の汚れしか落ちないといわれています。
歯ブラシが届かない歯と歯の間の汚れを除去するためには、糸ようじやフロスを親子で一緒に使えるといいですね。

歯科医院で定期検診を受ける

毎日歯磨きをしていても、全ての汚れを除去することは難しく、磨き残しがあると虫歯や歯肉炎の原因となってしまうため、定期的に歯科医院で歯のクリーニングをしてもらいましょう。
虫歯になりにくいよう歯質を強化するために、フッ素の塗布も効果的です。
歯科医院で取り扱っているフッ素は濃度が高く、再石灰化を促進させる働きがあるので、虫歯予防に非常に有効といえるでしょう。
また、定期検診で虫歯が見つかることもあります。
万が一、虫歯ができてしまっても、早期発見・早期治療ができれば痛みもなく簡単な治療で治すことができるので、 3〜6ヶ月に1回の定期検診をおすすめします。

シーラント

シーラントとは、歯の溝に薬剤を詰める処置です。
乳歯の奥歯や、生えたての永久歯(6歳臼歯)は溝が深いため汚れが溜まりやすく、歯ブラシも届きづらい場所です。
あらかじめ溝を埋めることで、汚れが停滞することを防ぎ、虫歯予防につながります。
シーラントにはフッ素が配合されているので、歯質強化も期待できます。
しかし、シーラントは永久的なものではなく劣化するものなので、取れたり欠けたりすることがあるため、定期的に歯科医院でシーラントの有無をチェックしましょう。

まとめ

今回は子どもの虫歯予防についてご紹介しました。
お子さんの虫歯予防のために、できることから少しずつ日々の生活に取り入れていきましょう。
お口の中に汚れを溜めないための正しい歯ブラシの当て方や仕上げ磨きの方法など、ぜひ当院にお気軽にご相談ください。