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  • セラミックのメリットとデメリットをそれぞれ教えてく 2019.03.06 NEW

  • セラミックは陶材の一種で、被せ物や詰め物に使われる歯科材料です。
    非常に審美性が高く、天然の歯に近い透明感と色調で、人工歯だと気づかれないほどです。メリットの多いセラミックを使った治療ですが、保険が適用とならないので、治療費が高額になってしまうというデメリットもあります。
    今回は、セラミックのメリットとデメリットについて、それぞれ詳しく解説していきます。

    セラミックのメリット

    セラミックは、審美性の高い歯科材料です。セラミックのメリットには次の点が挙げられます。
    ・審美性が高い
    ・劣化しにくい
    ・金属アレルギーの原因にならない
    ・歯ぐきの着色の原因にならない
    ・表面に汚れがつきにくい
    ・精度が高く二次カリエスになりにくい
    それぞれについて詳しくみて行きましょう。

    審美性が高い

    セラミックの最も大きなメリットと言えます。天然の歯に近い透明感とツヤ・色調を再現できるため、前歯に入れても、自然な仕上がりになります。
    歯の色調や、歯の形状を細かく技工士に指定する事ができるため、ご自分の理想の歯を入れる事ができます。

    劣化しにくい

    セラミックは経年劣化が起こりにくい材料です。時間が経っても、ほとんど変色は見られません。見た目の美しさをずっと維持する事ができます。

    金属アレルギーの原因にならない

    セラミックは、体に優しいし歯科材料です。銀歯のように金属アレルギーの原因にならないので、安心して使用し続ける事ができます。
    金属アレルギーは、金属が触れた部分にだけ起こるわけではありません。お口の中の銀歯の場合には、

    歯ぐきの着色の原因にならない

    銀歯の場合、溶け出した金属イオンが歯ぐきに沈着して、歯ぐきに着色を起こす事がありますが、セラミックはその心配がいりません。

    表面に汚れがつきにくい

    セラミックに表面は非常に滑らかで、表面に汚れがつきにくくなっています。人口歯なので、表面が虫歯になる事はありませんが、歯周病の原因になる事や、口臭の原因になる事があります。一方で、銀歯は表面に細かな傷ができやすく、表面汚れが溜まりやすくなります。

    精度が高く二次カリエスになりにくい

    セラミックは精密に型取りをして作製されるため、天然の歯質と人工部分がぴったりとくっついており、二次カリエス(一度治療をした箇所にできる虫歯)になりにくくなります。
    特に、コンピューターで設計・作製する「CAD/CAM」を使って作るセラミックの補綴物は、精度が高く、ぴったりと歯に合います。

    セラミックのデメリット

    セラミックはメリットの多い材料ですが、デメリットも存在します。メリットとデメリットの両方を理解した上で、希望する治療法を選択する事が大切です。
    セラミックのデメリットは主に次の2点です。
    ・保険が適用されない
    ・強い力が加わると割れてしまう事がある
    それぞれについて詳しく解説します。

    保険が適用されない

    セラミックは、審美性を高めるために行う治療のため、保険が適用されません。全額自己負担の自費治療となるため、保険治療と比べると高額です。
    歯の部位やセラミックの種類にもよりますが、スタンダートなものなら1本あたり8円〜12万円程度が相場です。強度があり審美性にも優れたジルコニアセラミックの場合は10万〜20万円程度とさらに高額になります。

    ・保険が適用されるケース
    一定の条件を満たしている場合、保険が適用されるケースがあるので、紹介しておきます。
    ハイブリッドセラミックという、歯科用プラスチックにセラミックを混ぜた素材を使ったCAD/CAM冠が一部、保険適用になります。ハイブリッドセラミックは、セラミックのみの素材と比べて、多少審美性は劣りますが、銀歯のように目立つ事はありません。
    前から数えて4番目と5番目の歯の被せ物が適用となります。

    強い力が加わると割れてしまう事がある

    セラミックは陶材の一種です。陶器を落とすと割れてしまう事に想像できるように、強い力が加わると割れてしまう事があります。
    噛み合わせが強い奥歯や、歯ぎしり等の癖がある場合には、内側が金属でできたセラミッククラウンや、強度があるジルコニアセラミッククラウンがおすすめです。

    まとめ

    いかがでしたでしょうか。セラミックのメリットとデメリットについて最後にまとめたいと思います。

    <セラミックのメリット>
    ・審美性が高い
    ・劣化しにくい
    ・金属アレルギーの原因にならない
    ・歯ぐきの着色の原因にならない
    ・表面に汚れがつきにくい
    ・精度が高く二次カリエスになりにくい

    <セラミックのデメリット>
    ・保険が適用されない
    ・強い力が加わると割れてしまう事がある

    強度のあるセラミックもあるので、費用が高額な事を除けば、非常にメリットが多い治療だと言えます。
    見た目が良いだけでなく、機能的にも優れており、長期間健康な歯を維持しやすくなっているので、長い目で見て、治療を選択するのも良いのではないでしょうか。

  • 歯医者に行くたびに歯周病と言われます。日常生活で何 2019.02.08

  • 「歯医者に行くたびに歯周病だと言われる」というのは、歯周病が治っていない状態のままである事が考えられます。歯周病は、生活習慣病の一種だと言われています。日常生活の中で、歯周病のリスクを高める習慣があるかもしれません。
    早めに治療を開始すると同時に、歯周病のリスクを高める生活習慣を見直す必要があるでしょう。
    今回は、最初に簡単に歯周病について解説した後、歯周病のリスクを高める生活習慣、リスク要因について解説します。

    歯周病とは

    歯周病とは、歯周病菌による歯周組織の感染症です。
    歯肉・歯槽骨・歯根膜といった歯周組織に炎症を引き起こします。進行すると、歯槽骨は徐々に破壊され、歯がグラグラと動くようになり、最終的に歯は抜け落ちてしまうか、抜歯をしなければいけなくなってしまいます。

    歯周病は多くの人が罹患している国民病

    歯周病は、日本人の成人の8割が罹患している、もしくはその予備軍だと言われています。多くの人が罹患している身近な病気です。しかし、ほとんどの人が、自分が歯周病であることに気がついていません。
    歯周病は、自覚症状が少ない病気なので、気がついた時には、かなり進行してしまっていることがあります。自覚症状が少ない初期の段階から、治療・進行の予防をすることが大切です。
    歯医者に行き、歯周病だと言われているのであれば、できるだけ早く治療を開始し、適切なケアをする必要があります。

    歯周病のリスク要因とは

    歯周病の直接の原因は、「歯周病菌」ですが、歯周病の発症には、様々なリスク要因が関わっています。リスク要因には、「口腔内の環境」や「生活習慣」が挙げられます。
    日常生活の中で改善できる点を見直していくことで、歯周病のリスクを減らすことができます。
    それぞれについて詳しく解説していきましょう。

    口腔内の環境などのリスク要因

    プラークを増殖させたり、歯ぐきの炎症を悪化させる要因に注意が必要です。

    ・歯石
    プラーク(歯垢)を放置すると、唾液の成分によって石灰化して「歯石」となります。歯石自体は、歯周病の原因ではないですが、周囲に歯周病菌が付着・増殖するため、歯周病を悪化させる原因となります。
    歯磨きで除去することはできないので、定期的に歯科医院で歯石除去を受ける必要があります。

    ・歯並びの凸凹
    歯並びが悪く、凸凹になっていると、プラークが溜まりやすくなります。歯磨きをしても汚れを落としにくいので、炎症を起こしやすくなります。

    ・不適合な修復物
    歯に合っていない被せ物や詰め物があると、段差や隙間ができて、汚れが溜まりやすくなり、炎症を起こしやすくなります。

    ・口呼吸
    鼻呼吸が正常な呼吸法です。口で呼吸をすることが癖になっていると、口の中が乾燥し、細菌が増殖しやすくなります。歯ぐきの抵抗力も弱まり、炎症を起こしやすくなります。
    鼻呼吸に戻していけるように習慣づけると共に、鼻炎などの問題がある方は、耳鼻咽喉科の受診も必要です。

    ・歯ぎしりや食いしばりの癖
    歯ぎしりや食いしばりの癖があると、歯周組織に負荷がかかり、歯周病が悪化しやすくなります。マウスピースなどで対応できることもあるので、受診をして状態をみてもらうようにしましょう。

    生活習慣などのリスク要因

    生活習慣によって、歯周病が発症したり、悪化したりすることがわかっています。歯周病の予防・改善には、生活習慣の見直しが必要不可欠です。

    ・喫煙
    喫煙は、歯周病の最大のリスク因子です。タバコには、多くの有害物質が含まれており、歯ぐきに対して、多くの悪影響があります。
    タバコに含まれるニコチンは、歯ぐきの中の血管を収縮させ、一酸化炭素は、歯周組織の酸素欠乏を引き起こします。歯ぐきに栄養が行き渡らなくなり、歯周病菌に対する抵抗力が低下してしまいます。
    また、歯ぐきに炎症を起こしていても、出血が起こりにくいため、気がつかないことがあります。いつの間にか、重度にまで歯周病が進行していることも少なくありません。
    喫煙は、歯周病発症のリスクを高めるだけでなく、治療を続けても、歯周病が治りにくくなります。「タバコを吸っている限り歯周病は治らない」とも言われます。
    歯周病から歯を守るためには、禁煙が必要不可欠です。

    ・ストレスや睡眠不足
    ストレスや睡眠不足などは、体の抵抗力を弱め、歯周病が悪化しやすい状態になります。風邪をひいた時や、女性の方は生理前後なども、歯周病が悪化することがあります。

    ・食習慣
    甘いものや柔らかいものばかり食べていたり、間食が多いと、プラークが増殖しやすくなります。規則正しく、バランスが良い食事を摂るように心がけましょう。

    まとめ

    歯周病は生活習慣病の一種です。直接の原因は「歯周病菌」ですが、日常生活での習慣が歯周病発症のリスク要因になっていることがわかったと思います。
    最後に歯周病のリスク要因についてまとめます。

    【歯周病のリスク要因】
    ・歯石
    ・歯並びの凹凸
    ・不適合な修復物
    ・口呼吸
    ・歯ぎしりや食いしばりの癖
    ・喫煙
    ・ストレスや睡眠不足
    ・食習慣
    日常生活の中で改善できる点を見直していくように心がけましょう。

  • 自分が歯周病かどうかを知るための、簡単な自己診断の 2019.01.08

  • 歯周病は、簡易的にセルフチェックする方法があります。ただし、セルフチェックだけで、歯周病かどうかを診断する事はできません。歯周病の診断は、歯科医院できちんと検査をしてからになります。今回は、歯周病とは何かを解説した後、自分で歯周病をチェックする方法について詳しく解説します。

    歯周病のセルフチェックは大切!

    歯周病の自己診断は、間違った診断をする可能性があるため、おすすめできません。しかし、歯ぐきのセルフチェックを習慣にするのは、歯周病の予防にとても有効な方法です。歯周病から歯ぐきを守るためには、歯科医院の検診を定期的に受け、歯周病のチェックを受ける事が大切ですが、セルフチェックを習慣にする事で、歯ぐきの異常に早く気がつき、早めに対処する事ができます。

    歯周病とは

    最初に、歯周病とはどのような病気か、簡単に解説します。歯周病とは、歯周病菌の感染によって、歯の周りの組織に炎症が起こる病気です。進行すると、歯ぐきや歯槽骨が次第に破壊され、最終的に歯は抜け落ちてしまいます。歯周病の直接の原因は「歯周病菌」ですが、「お口の中の環境」や「生活習慣」の中にも、歯周病を悪化させる要因が潜んでいます。例えば、歯石・歯並び・ストレス・生活習慣・喫煙などは、歯周病を悪化させる危険因子です。

    歯周病は静かに進行する

    歯周病は「サイレントディシーズ(静かなる病気)」と言われています。自覚症状が少ないまま、徐々に進行していくので、気がついた時には、重度にまで進行しているという事があります。歯周病の進行度が初期から中期位までの間は、痛みが出る事がほとんど無いため、歯周病に罹患している事に気がつかない事が多いのです。歯科医院の定期検診に加えて、歯周病のセルフチェックを習慣にすると、歯ぐきのわずかな変化に早めに気がつく事ができます。初期の段階で気がついて対処をするのが、歯周病から歯や歯ぐきを守るポイントです。

    歯周病は多くの人が罹患する

    日本人の成人の8割が歯周病に罹患している、もしくは予備軍だと言われています。ところが、自分が歯周病だと自覚している人は、もっと少ないのが現状です。自覚症状が少ないので、気がついていない人が多いのでしょう。歯周病は多くの人が罹患する病気です。年をとってからの病気ではありません。20代30代の若いうちから、歯周病のセルフチェックを習慣にすると良いでしょう。

    歯周病のセルフチェック項目

    毎日の歯磨きと合わせて、歯周病のセルフチェックをする習慣をつけるのがおすすめです。チェック項目をチェック方法と合わせて順に解説します。

    歯ぐきからの出血の有無

    歯磨きをした時に、歯ブラシに血が付いていたり、口ゆすいだ水に血が混ざっている場合には、歯ぐきに炎症がある可能性があります。歯周病の初期の段階から、出血がみられますので、気がついたら早めに受診をしましょう。

    歯ぐきの色

    歯磨きの後などに、鏡で歯ぐきの色をチェックしてみましょう。健康な状態の歯ぐきはピンク色なのに対して、炎症が起きている歯ぐきは赤くなります。

    歯ぐきの腫れ

    鏡で歯ぐきの腫れの状態もチェックしてみましょう。炎症が起きていると、歯ぐきは腫れてぶよぶよとしています。鏡でチェックをする時は、歯と歯の間部分の歯ぐきを見ると、腫れの状態を確認しやすいです。健康な状態の時は、歯と歯の間部分の歯ぐきが三角形に引き締まっているのに対して、腫れていると丸くぶよぶよとしています。

    口臭

    歯周病が進行してくると、口臭が強くなります。繁殖した歯周病菌は臭いを発生させます。加えて、破壊された歯周組織の臭い、膿の臭いが混ざって強い口臭になります。口臭自体は誰にでもあるものです。起床時や緊張している時などは、口臭が強くなります。また、口臭の原因は歯周病だけではありません。例えば、虫歯がある場合でも口臭が強くなります。「最近口臭が強くなった」と感じる場合、歯周病に罹患している可能性もあります。他のチェック項目と合わせて確認するのが良いでしょう。

    歯の動揺

    歯周病が中程度〜重度にまで進行すると、歯を支えている骨(歯槽骨)の破壊が進み、歯がグラグラと動くようになります。歯周病が、かなり進行している状態が考えられます。早めに受診し、治療を開始しましょう。

    その他の症状

    その他にも、歯周病に罹患している可能性がある症状には、次の症状が挙げられます。単独では、歯周病だとは言い切れませんが、他の症状と合わせて確認をしてみましょう。・歯ぐきが下がってきた
    ・口の中がネバネバとする
    ・歯と歯の間に食べ物が挟まりやすい
    ・歯が長くのびてきた

    まとめ

    自分が歯周病かどうかを自己診断で決めつけてしまう事はおすすめできません。自分だけでは、歯ぐきの状態を細かく確認する事はできないため、歯周病を見逃してしまう可能性があります。歯科医院の検診を受けて、歯周病の診断をしてもらうようにしましょう。ただし、歯周病のセルフチェックをする習慣をつける事は、歯周病予防になります。セルフチェックをする事で、歯ぐきの異常に早めに気がつき、早めに受診するなどして対処する事ができます。「歯科医院の定期検診」と「歯周病のセルフチェック」で、お口の健康を維持しましょう!

  • 虫歯のない人が歯周病になることはあるのでしょうか? 2018.12.15

  • 結論から言いますと、虫歯のない人でも歯周病になることがあります。「虫歯」は、「虫歯菌」によって歯質が破壊される病気であるのに対し、「歯周病」は、「歯周病菌」によって歯周組織が破壊される病気です。つまり、「虫歯」と「歯周病」は、全く別の病気なのです。一方だけに罹患する事もあれば、同時に罹患する事もあります。

    今回は、「虫歯と歯周病の発症のメカニズム」、「虫歯と歯周病の予防方法」を中心に、虫歯と歯周病について解説します。

    虫歯と歯周病の発症のメカニズム

    虫歯と歯周病は全く異なる病気です。原因となる細菌の種類が異なりますので、虫歯の発症と歯周病の発症は、直接の関係はありません。それぞれの発症のメカニズムは次のとおりです。

    虫歯発症のメカニズム

    虫歯は、虫歯菌が出す「酸」によって、歯質が溶かされて、穴が開く病気です。虫歯の直接の原因はプラーク中の「虫歯菌」です。プラークとは、多くの細菌が増殖して塊になったものです。虫歯は、「虫歯菌」の存在に加えて、「酸に溶けやすい歯の質」「細菌の餌となる糖質」という条件が重なり、時間が経過することで発症します。

    歯周病発症のメカニズム

    歯周病は、歯ぐきや歯を支える骨(歯槽骨)が破壊されていく病気です。歯周病の直接の原因はプラーク中の「歯周病菌」です。虫歯と同じように「プラーク」が原因ですが、原因となる細菌の種類が異なります。歯周病菌は主に歯周ポケットの中に繁殖し、毒素を出して、歯周組織を破壊します。歯周病は、「歯周病菌」の存在に加えて、口腔内環境や全身的な危険因子(生活習慣・身体の健康状態など)も間接的な原因となります。

    a.歯周病にかかりやすくなる口腔内環境
    歯石、悪い歯並び、悪い噛み合わせ、人口歯の不適合など

    b.歯周病にかかりやすくなる生活習慣・身体の健康状態など
    ストレス、睡眠不足、喫煙、食習慣、歯磨き習慣、服用している薬の影響、女性ホルモンの影響など
    特に「喫煙」は、歯周病最大のリスクファクターとも言われます。歯ぐきの血管を収縮させ、歯ぐきへの栄養供給が妨げられる他、歯周病細菌に対する抵抗力が低下し、歯周病を発症しやすくなります。また、歯周病が重症化しやすく、治療をしても治りにくくなります。

    虫歯と歯周病を予防するためには

    虫歯と歯周病は、発症のメカニズムが異なる別の病気であるため、発症に直接の関係はありません。しかし、両方ともプラーク中の“細菌”が原因だという共通点があります。お口の中の細菌を減らすよう口腔内環境をコントロールする事は、虫歯と歯周病の両方の予防になります。「歯磨き」「食習慣」「定期検診」を見直して、虫歯と歯周病になりにくい口腔内環境を作りましょう。

    歯磨き

    虫歯予防・歯周病予防の基本は、毎日の歯磨きです。しかし、“ただ磨いていればいい”のではありません。プラークの取り残しが少ないように、自分に合った適切な方法で磨く事が大切です。虫歯菌は、「歯と歯の間」や「奥歯の溝」に多く、歯周病菌は歯周ポケットができる「歯の根本」に多いという傾向はありますが、虫歯と歯周病から歯を守るために、全体をきれいにするつもりで磨きましょう。

    a.磨き方のポイント
    ちょこちょこと細かくブラシを動かすようなイメージで、1本1本の歯を磨きます。磨き残しを作らないよう、上下の外側・内側に分けて、順番を決めて磨くのが良いです。

    b.歯ブラシの選択
    ・歯ブラシのサイズ
    歯ブラシは、小さめサイズの方が、お口の中を自由に動かせます。男性の方は、大きいサイズのものを選びがちですが、お口の中は誰しも狭い空間です。ヘッド(毛が埋まっている部分)が、指2本分より小さめのものを選びましょう。

    ・ブラシの毛のカット
    ブラシの毛は真っ直ぐにカットされたものがオススメです。山切りカットやギザギザカットのものは、お口や歯の形に合わない場合もあり、効率良く汚れを落とせない事があります。

    ・毛の硬さ
    毛の硬さは通常は「ふつう」タイプのもので良いでしょう。ただし、歯周病にかかっていて歯周ポケットが形成されている場合には、ポケット内部から細菌を掻き出すような磨き方が必要になる事があります。そのような場合は「やわらかめ」のものが向いていますので、ブラッシング指導を受けてから行うようにしましょう。

    c.歯間清掃用具の使用
    歯と歯の間部分は、歯ブラシだけでは十分に磨けません。歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスを使いましょう。

    食習慣

    糖質(砂糖)を含んだ食べ物は、虫歯の原因になります。特に、ダラダラと食べる食べ方が危険です。間食は時間を決めて食べ、水分補給はジュースでは無くお茶か水にするなどして、ダラダラ食べをしないようにしましょう。虫歯予防のための食習慣は、お口の中全体の細菌の減少に繋がりますので、歯周病予防にも良い影響があります。「よく噛んで食べること」も大切です。よく噛んで食べると、唾液の分泌が促進されます。唾液には、お口の中の汚れを洗い流す作用や、抗菌作用、酸を中和する作用など、虫歯や歯周病から歯を守るための作用がもともと備わっています。

    定期検診

    定期的に歯科医院を受診するようにしましょう。定期検診により、虫歯や歯周病を早期発見・早期治療する事ができます。虫歯も歯周病も、自分では気がつかない間に進行していきます。特に歯周病は、痛みが出にくいので、重度になるまで気がつかない事もあります。虫歯と歯周病、両方を予防するために定期検診は大切です。定期検診と合わせて、歯石除去やPMTC(歯の表面のクリーニング)、ブラッシング指導を受けるようにすると良いでしょう。

    虫歯がない人は歯周病になりやすい?

    診察をしていると、「虫歯のない人が、ひどい歯周病にかかっている」という状態にしばしば遭遇します。これはどういう事なのでしょうか

    お口の中には多くの種類の細菌が存在していますが、その割合は人それぞれです。虫歯菌が少ない人は、歯周病菌が多いという研究結果が実際に歯科大学から報告されています。必ずしも「虫歯のない人が、ひどい歯周病になる」とは言えませんが、そのような傾向が見られるという事がわかります。

    虫歯菌が少なく、虫歯になりにくい人は、定期検診やセルフケアを怠りがちになるため、習慣の積み重ねで、歯周病を発症してしまうというケースも考えられます。

    まとめ

    いかがでしたでしょうか。「虫歯のない人でも歯周病になることはあります」
    虫歯と歯周病は、全く異なる病気ですので、どちらか一方だけ罹患する事もありますし、同時に罹患する事もあります。虫歯と歯周病は、原因となる細菌の種類が異なる別の病気ですが、両方ともプラーク中の“細菌”が原因でることには変わりません。お口の中の細菌を減らすよう口腔内環境をコントロールする事は、虫歯と歯周病の両方の予防になります。虫歯と歯周病から歯を守るには、別々に考えず、同時に予防をしていくのが良いでしょう。

  • 歯周病を放置しておくとどうなってしまうのか、詳しく 2018.11.15

  • 歯周病は、放置して治る事はありません。放置すると、歯周病は徐々に進行し、最終的に支えきれなくなった歯は、抜け落ちてしまいます。今回は、歯周病を放置するとどうなってしまうのか、詳しく解説します。

    歯周病の進行

    歯周病は、歯周病菌の感染によって、歯を支える歯周組織に起こる病気です。初期の段階は、炎症は歯ぐきに限局しており「歯肉炎」と言われる状態ですが、進行すると、歯を支える歯槽骨にまで炎症が広がってしまいます。歯槽骨は次第に溶かされて、歯を支える事ができなくなると、歯は抜け落ちてしまいます。歯周病を放置するとどうなるのか、歯周病の進行とその症状を順に解説します。

    歯肉炎

    歯ぐきにのみ炎症が起きています。歯ぐきが赤みを帯びて腫れ、出血が見られるようになります。歯磨きをした時に、歯ブラシに血がついていたり、口をゆすいだ後、吐き出した水に血が混じっている事があります。歯肉炎の状態の時に、きちんと治療を行えば、歯ぐきの炎症は治まり、元の健康な歯ぐきに戻ります。

    軽度歯周病

    炎症が広がり、歯槽骨や歯根膜も破壊され始めます。歯と歯ぐきの間の溝が深くなり、「歯周ポケット」を形成し、歯周病菌が繁殖しやすくなります。この時点でも痛みなどの自覚症状はありません。破壊された歯周組織は自然に元に戻ることはありません。できるだけ早く治療を開始する事が大切です。

    中度歯周病

    放置すると炎症はさらに広がり、歯槽骨は半分程度まで破壊が進んできています。物を噛んだ時に痛みを生じたり、歯がグラグラと動くように感じる事があります。膿が出始め、口臭がひどくなります。虫歯のようにズキズキとした痛みがあるわけではありません。歯を残すためには、遅くてもこの時点で適切な治療を開始する必要があります。

    重度歯周病

    炎症を放置し続けると、歯槽骨の大部分が破壊されて、歯はグラグラと動くようになります。こうなると、治療をしても、歯を残す事が難しくなってきます。自然に歯が抜け落ちてしまう事もあります。当然、抜けてしまった歯は、元に戻る事はありません。

    歯周病で歯を失ってしまった場合

    歯周病で失ってしまった歯は、元には戻りません。抜けた部分の歯を補う治療を行います。歯を失った場合の治療法には、入れ歯治療、ブリッジ治療、インプラント治療があります。歯周病に罹患して歯を失ったという事は、失ってしまった歯以外も、歯周病が進行している可能性があります。歯を補う治療と並行して、多数歯を失う事にならないために、お口の中全体を、歯周病から守るための治療が必要です。

    歯周病は若いうちからの予防が大切!

    歯周病というと、中年から高齢者の病気だと思っている方も多いですが、そうではありません。日本人の成人の約8割が、歯周病に罹患している、もしくはその予備軍だと言われています。しかし、実際に自分が歯周病だと自覚している人は、もっと少ないのが現状です。

    歯周病は生活習慣病

    歯周病は、歯周病菌の感染が直接の原因ですが、その他に歯の清掃習慣や食生活などの生活習慣、喫煙週間が発症に影響を与えます。歯周病は、発症してすぐにグラグラと歯が動くような重度の歯周病になるわけではありません。若いうちからの生活習慣が影響しています。

    歯周病はサイレントディシーズ

    歯周病は「サイレントディシーズ」つまり「静かなる病気」と表現される事があります。これは歯周病が、自覚症状少ない病気である事を指したものです。歯周病は、初期〜中期程度までは、痛みなどの自覚症状はほとんどありません。それゆえに、気が付かないまま放置してしまう事があります。自覚症状が少ない初期の段階で、早めに気がつき治療を開始する事が大切です。

    歯周病のセルフチェック方法

    症状の少ない初期の段階で歯周病に気がつくために、「歯周病のセルフチェック」を習慣にしましょう。初期の段階の歯周病でも、症状が全く無いわけではありません。毎日の歯磨きと合わせて、歯ぐきの状態をチェックすると良いでしょう。セルフチェックするべき項目を挙げると次のようになります。

    【歯周病のセルフチェック項目】
    次のような症状があれば、歯ぐきに何らかしらの問題がある可能性があります。
    ・ 歯ぐきが赤くなっている
    ・ 歯ぐきからの出血がある
    ・ 歯ぐきの腫れ
    ・ 口の中がネバネバする
    ・ 口臭が気になる
    ・ 硬い物が噛みにくい、また噛んだ時に痛む
    ・ 歯が長くなったようなきがする
    ・ 歯がグラグラと動く

    上記のチェック項目は、歯周病の可能性がある目安です。罹患していない事もあれば、他に問題を抱えている事もあります。何か異常がある場合には、できるだけ早く受診をするようにしましょう。

    定期検診のすすめ

    歯周病は、気づかない間に進行し、歯周組織を破壊していきます。歯を守るためには、歯周病を放置しない事はもちろんですが、歯周病の発症や進行を予防する事が大切です。セルフチェックだけでは、歯ぐきの状態を正確に判断する事は出来ません。歯周病予防には、定期検診が重要です。

    まとめ

    いかがでしたでしょうか。歯周病は放置しても自然に治る事はありません。放置している間も、歯周病は進行し続けます。歯周病は進行すると、歯槽骨の破壊が進み、最終的に歯は抜け落ちてしまいます。歯周病に罹患している場合には、できるだけ早く治療を開始する事が大切です。

  • 歯周病は自覚症状がないと言いますが、初期の段階で気 2018.10.15

  • 歯周病は、確かに初期の段階では、自覚症状が少ない病気です。痛みなどが現れるのは、歯周病がある程度進行してからになります。しかし、初期の段階でも歯ぐきに何らかの症状は見られます。初期の段階でも注意すれば、歯周病の症状に気付く事ができます。

    歯周病とは

    「歯周病」という病名を知っている人は多いですが、どのような病気かを理解している人は少ないのではないでしょうか。
    歯周病は、虫歯と並ぶお口の中の二大疾患です。歯周病菌が感染することにより、歯の周りの歯周組織(歯ぐき・歯根膜・歯槽骨)に炎症が起きる病気です。重度にまで進行すると歯周組織が破壊され、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。歯を失う原因になる病気です。

    歯周病は、成人の8割が罹患している、もしくはその予備軍だと言われています。多くの人が罹患するとても身近な病気なのです。

    歯周病はサイレントディシーズ

    歯周病は「サイレントディジーズ(静かなる病気)」と言い表される事があります。痛みなどの目立った自覚症状が無いまま、静かに進行していく事からそのように言われます。

    歯周病は、多くの人が罹患しているにも関わらず、自分が歯周病だと自覚している人はそう多くありません。自覚症状が少ないため、気が付いていないのです。気がついた時には、重度にまで進行している事もあるので、注意が必要です。

    歯周病の進行と症状

    歯周病は、歯周組織に炎症が起こる病気の総称です。“歯周組織”表面の「歯肉」、歯肉と歯槽骨を結びつける「歯根膜」、歯を支える骨「歯槽骨」で構成されています。炎症が歯肉表面だけの場合は「歯肉炎」、歯根膜や歯槽骨にまで広がっている場合を「歯周炎」と言います。
    歯周病の進行と現れる症状をまとめると次のようになります。

    a. 歯肉炎
    炎症は、歯ぐきに限局しています。歯ぐきからの出血、歯ぐきの腫れ・発赤がみられます。痛みはありません。
    歯磨きの時に、歯ブラシに血が滲んだり、口をゆすいで吐き出した水に血液が含まれていて気がつく事があります。痛みが無いので、放置してしまいがちですが、歯槽骨がまだ影響を受けていないこの段階で適切な治療とケアを行えば、元の健康な歯ぐきに戻す事ができます。

    b. 軽度歯周炎
    炎症が歯槽骨にも広がってきます。歯肉炎と同様、歯ぐきからの出血、歯ぐきの腫れ・発赤がみられます。まだ痛みはありません。炎症が歯槽骨に広がると、歯槽骨は次第に破壊されていきます。一度破壊されてしまった歯槽骨は元に戻りません。
    軽度歯周炎という初期の段階では、まだ歯槽骨の破壊が進んでいないため、この段階で適切な治療とケアを行えば、歯周病の進行を食い止める事ができます。

    c. 中程度歯周炎
    炎症が更に広がり、歯槽骨の半分程度が破壊された状態です。歯ぐきからの出血、歯ぐきの腫れ・発赤の他、噛んだ時に痛みが生じる事があります。その他見られる症状には次のものがあります。
    ・ 口臭が強くなる
    ・ 起床時にお口の中がネバネバとした感じがする
    ・ 膿が出てくる
    ・ 歯がグラグラとしてくる など
    歯を失わないためには、できるだけ早く適切な治療を開始し、十分なケアを続ける事が必要です。

    d. 重度歯周炎
    炎症が更に広がり、歯槽骨の大部分が破壊された状態です。中程度歯周炎で見られる症状と同様の症状に加えて、歯が大きく揺れ、痛みが強くなります。人によっては、重度に進行するまで、ほとんど痛みを感じない場合もあります。
    この段階になると、残念ながら歯を残せない可能性が高くなります。周囲の歯を守る事にもつながるので、できるだけ早く受診をするようにしましょう。

    歯周病のセルフチェック方法

    歯肉炎〜軽度歯周炎の初期段階で歯周病に気付くためには、セルフチェックが効果的です。毎日の歯磨き習慣と合わせて、歯ぐきからの出血は無いか、歯ぐきの腫れ・発赤は無いか、鏡でチェックをするようにしましょう。その際は、歯と歯の間部分の歯ぐきを見ると、腫れの状態がわかりやすいです。
    歯磨きで出血があった場合には、歯ぐきのどこかに炎症が起きている状態だと言えます。早めに受診をして、検診とクリーニングを受ける事をおすすめします。

    定期検診と歯周病予防・早期治療が大切!

    歯ぐきの状態をセルフチェックだけで判断するのには、限界があります。毎日のセルフチェックは大切ですが、合わせて定期的に歯科医院で検診を受けるようにし、クリーニングで磨き残しを除去するようにしましょう。

    定期検診を受けていれば、歯ぐきの異常をいち早く発見し、早期に適切な治療を開始する事ができます。歯周病は早期治療がとても大切です。一度破壊されてしまった歯周組織は元のようには戻りません。できるだけ進行する前に対処をする事が大切なのです。

    まとめ

    いかがでしたでしょうか。歯周病は、確かに初期の段階では自覚症状が少ない病気です。問題は、歯周病は自覚症状無く進行していくという事です。気付いた時には、重度にまで進行し、手遅れになってしまう事があります。歯を守るためには、初期の段階で歯周病に気がつき、進行を予防する事が大切です。
    日々のセルフチェックと、歯科医院の定期検診で、歯ぐきの異常にいち早く気づけるようにしていきましょう!

  • 歯周病で歯が抜けるって聞きましたが、若ければ抜ける 2018.09.15

  • 歯周病は、進行すると歯が抜けてしまう事のある病気です。歯周病は徐々に進行する事が多いため、年をとってから症状が現れるイメージが強いかもしれませんが、若い人でも注意が必要です。場合によっては、若くても歯周病によって歯が抜けてしまう事もあります。

    若くても歯周病にかかる人は多いのか?

    「歯周病」というと、中高年の病気だと思っている人も多いですが、年齢に関わらず罹患する病気です。実は、日本の成人の約8割が歯周病に罹患していると言われています。20歳以下でも、軽度の歯周病に罹患している人は6割〜7割近くいます。
    しかし、実際に自分が歯周病だと理解している人は、もっと少ない割合なのが現状です。歯周病は、痛みなどの自覚症状が少ない病気です。進行して重度になるまで痛みが出ない事もあるのです。そのため、自分が歯周病だと理解している人が少ないのです。

    歯周病とはどんな病気か?

    歯周病の原因は何か、どのように進行していくのかを詳しく解説します。

    歯周病の原因

    歯周病は、歯周病菌による感染症です。清掃が不十分でプラークが付着したままになると、プラーク中の歯周病菌によって歯ぐきが炎症を引き起こします。プラークの存在の他、生活習慣や全身疾患が、歯周病の病状を進行させる因子となります。

    <歯周病を進行させる因子>
    ・ 歯ぎしり、食いしばり
    ・ 喫煙
    ・ ストレス
    ・ 全身疾患(糖尿病・骨粗鬆症・ホルモン異常など)
    ・ 適合が悪い被せ物や入れ歯

    歯周病の進行

    歯周病は、最初は歯ぐきの軽い炎症から始まります。そのまま清掃不良などお口の管理ができていない状態が続くと、徐々に進行していき、歯を支える骨(歯槽骨)にまで炎症が広がります。さらに進行すると歯槽骨は溶かされ、最終的には、歯は抜け落ちてしまいます。

    歯周病は、歯周病菌の存在と、長期間にわたる生活習慣が影響し、徐々に進行していきます。ですから、いきなり歯が抜けるような事はありません。しかし、気がつかなうちに徐々に進行し、気がついた時には手遅れになってしまう事があります。歯周病に早めに気がつき、対処をする事が大切です。歯周病の進行状態と現れる症状は次のようになります。

    a. 歯肉炎
    炎症は歯ぐきに限局しています。歯ぐきの発赤や腫れがみられ、歯磨きをした時などに、歯ぐきからの出血がみられます。痛み等の自覚症状はありません。この時点で、きちんと対処しケアをすれば、歯周炎に移行する前に炎症を抑える事ができます。

    b. 軽度歯周炎
    炎症が進み、歯を支える骨(歯槽骨)にまで広がった状態です。歯槽骨の吸収が始まり、歯と歯ぐきの間に歯周病菌の住処となる歯周ポケットが形成され始めます。歯肉炎と同様、歯ぐきの発赤や腫れ、歯ぐきからの出血がみられます。痛みはまだありません。放っておくと歯槽骨の吸収はどんどん進みます。早めに対処をする事が必要です。

    c. 中程度歯周炎
    炎症は更に進み、歯槽骨は半分程度吸収されてきます。歯周ポケットは更に深くなり、歯周病菌が増殖しています。歯ぐきの発赤や腫れ、歯ぐきからの出血に加えて、歯が浮いたような感じや、硬いものを噛んだ時の痛みが現れてきます。あた、歯ぐきから膿が出始めて、口臭が強くなります。

    d. 重度歯周炎
    更に進行すると、歯槽骨の大部分が溶かされてしまい、場合によっては抜歯が必要になる事や、自然に抜け落ちてしまう事もあります。この状態になるまで痛みが無い方もいます。手遅れにならないようにするためには、歯肉炎や軽度歯周炎の段階で対処をする事が大切です。

    若年性歯周炎(侵襲性歯周炎)とは

    ここまで一般的な歯周病について解説してきました。一般的な歯周病は「慢性歯周炎」に分類されるものですが、年齢が比較的若い30代〜40代で重度の歯周炎に罹患している方は、若年性歯周炎(侵襲性歯周炎)の可能性があります。若年性歯周炎は、若い方でも歯を失う事が多い病気です。

    若年性歯周炎の特徴

    若年性歯周炎に特徴をまとめると次のようになります。
    ・ 30代以下の若い年齢で発症する
    ・ 歯槽骨の吸収スピードが速い(重症化しやすい)
    ・ 一般的な歯周病の治療では回復しない事が多い
    ・ 家族が同じように発症する事がある
    ・ 一定の部位(歯)に対して発症する事がある

    このような特徴に当てはまる場合には、若年性歯周炎の可能性があります。

    若年性歯周炎の原因

    若年性歯周炎の原因には、「特定の細菌の存在」「遺伝的要因」が考えられます。

    a. 特定の細菌の存在
    若年性歯周炎には、「A.a菌(アグレガチバクター・アクチノミセテムコミタンス菌)」という細菌の存在が関与していると考えられています。

    b. 遺伝的要因
    若年性歯周炎は、遺伝的要因が関与していると考えられており、家族が同じように発症する事があります。

    若年性歯周炎の治療

    若年性歯周炎に罹患した場合には、通常の歯周病治療では、なかなか回復しない事があります。進行がとても早いので、早めに専門医の治療を受ける必要があります。歯ぐきの異常に気がついたら、早めに受診をするようにしましょう。

    まとめ

    歯周病は、若い人でも罹患する病気です。歯が抜けるほど進行する前に、歯周病予防をする事が大切です。10代20代のうちから、定期検診やクリーニングを受ける習慣をつけて、歯周病予防をするようにしましょう。

  • 歯周病はどんな症状が出たら注意? 2018.08.15

  • 歯周病は、歯周病菌の感染によって引き起こされる病気です。歯の周囲組織である歯ぐきや歯を支えている骨(歯槽骨)に炎症が広がり、進行すると歯槽骨が溶けて歯が動くようになります。最悪の場合、歯を支えきれなくなり、歯を失ってしまうこともあります。
    今回は、歯周病はどのような症状が出たら注意すべきなのか、詳しく解説します。

    歯周病の進行と症状

    歯周病は、放っておくとどんどん進行します。歯槽骨が溶けてしまうと、簡単に元には戻りません。基本的には、進行し続けます。
    歯ぐきに、痛みや腫れ・違和感など、何か異常を感じたら、その時点で注意が必要です。早めに対処をすれば、それだけ歯の寿命を延ばす事ができる可能性が高くなります。治療が必要ですので、早めに歯科医院を受診する事が大切です。

    歯周病の進行の程度と、現れる症状については、次に具体的に解説します。

    歯肉炎

    炎症の起こり始めの状態です。炎症は、歯ぐきに限局しています。歯ぐきからの出血や腫れがみられますが、この段階では痛みはありません。歯ブラシ後、口をゆすいだ水に血が混ざっていたり、歯ブラシの毛にうっすらと血が付いている事で気がつく事があります。
    この段階で気がついてケアを行えば、歯ぐきは元の状態に戻ります。

    軽度歯周炎

    歯ぐきの炎症が進み、歯ぐきからの出血や腫れに加えて、歯槽骨の吸収が見られるようになります。歯槽骨の吸収に伴い、歯周ポケットがどんどん深くなるため、歯周病菌が歯周ポケット内に繁殖しやすくなります。早めの治療が必要です。この時点でもまだ痛みはありません。

    中度歯周炎

    歯ぐきの炎症がさらに進み、歯ぐきからの出血や腫れに加えて、歯槽骨の吸収が進み、半分程度とかされた状態になります。硬いものを噛んだ時に痛みが出る事や、歯が浮いたような違和感を感じる事があります。中度歯周病になると、様々な症状が現れてきますが、この時点でも“痛み”が出ていないこともあります。

    重度歯周炎

    炎症がさらに進み、歯槽骨のほどんどが溶けてしまった状態です。歯ぐきからの出血や腫れが大きくなり、膿が出て、強い口臭があります。歯がグラグラと動くようになり、噛んだ時に強い痛みを感じるようになります。この状態になると、残念ながら歯を残せない可能性も高くなります。

    歯周病は痛み無く進行していく

    痛みなどの様々症状が現れてくるのは、歯周病が中度から重度にまで進行した状態になってからです。
    歯周病は、初期の段階では、痛みなどの自覚症状がほとんどありません。自覚症状が少ないため、気がつかずに、いつの間にか病状が進行してしまう事が多いのです。

    歯周病は、日本人の成人の約8割が罹患している、もしくはその予備軍だと言われている病気です。しかし、自分が歯周病だと自覚している人は、8割よりもずっと少ないのが現状です。出血や腫れなどのわずかな症状が出た時点で注意するべきなのです。

    歯周病のセルフチェック

    歯周病の初期からの症状に、早めに気がつくためには、歯周病のセルフチェックを習慣にするのがオススメです。毎日の歯みがき習慣と合わせて、チェックをするようにしましょう。

    歯周病のセルフチェック項目

    セルフチェックできる項目は、次のものが挙げられます。
    ・ 歯ぐきの赤み
    ・ 歯ぐきの腫れ
    ・ 歯が浮いたような感じがする
    ・ 口臭が気になる
    ・ 口の中がネバネバとする
    ・ 歯ぐきが下がってきた
    ・ 噛むと痛みがある
    ・ 歯ぐきから膿が出ている
    ・ 歯がグラグラと動く

    鏡でチェックすると気のポイント

    歯ぐきの赤みや腫れについては、注意して見ないと気がつかない事があります。歯みがき後などに、鏡を見て歯ぐきのチェックをするのが良いでしょう。
    その時に、着目したいのは、歯と歯ぐきの境目部分の辺縁歯ぐきです。健康な歯ぐきは、ピンク色をして、きゅっと引き締まっていますが、炎症があると赤くぶよぶよとします。

    定期検診のすすめ

    セルフチェックだけでは限界があるので、数ヶ月に1度は、定期検診を受けるようにしましょう。定期検診の適切な頻度は、お口の状態によって異なりますが、全く問題がない方でも、半年に1度程度は受診をした方が良いでしょう。
    定期検診と合わせて、クリーニングや歯石除去を受けておくと、歯周病予防に効果的です。

    まとめ

    いかがでしたでしょうか。
    歯周病は初期の段階では、自覚症状が少ないため、歯周病に罹患していることに気がつかない事があります。そのため、痛みなどが起こり、歯周病に罹患している事に気がついた時には、すでに手遅れになってしまっている事もあります。ですから、少しでも歯周病の症状に気がついたら、その時点で早めに受診をするようにしましょう。
    歯ぐきの異常にできるだけ早く気がつき、早めに対処する事が重要です。そのためには、歯ぐきのセルフチェックを習慣的に行い、定期的に歯科医院を受診するようにしましょう。

  • 痛みがないので治療の必要はないように感じるのですが 2018.07.15

  • 「痛くなったら歯医者を受診する」と考えている方が多いですが、痛む前に受診をするのが理想です。特に歯周病は、痛みが出る頃には、かなり病状が進行している事が考えられます。少しでも歯ぐきの異常を感じたら、すぐに受診するべきです。

    歯周病の治療のタイミングは?

    歯周病は、歯ぐきや歯を支える歯槽骨などの歯周組織が、歯周病菌によって破壊されていく病気です。最初は、歯ぐきの腫れや出血などの軽い症状ですが、徐々に進行していく、歯槽骨を溶かしていきます。
    治療のベストなタイミングは、「異常を感じたらできるだけ早く」です。溶けてしまった歯槽骨が自然と元に戻る事はありません。できるだけ早く治療を開始する事で、歯を健康に残せる可能性が高くなります。

    歯周病は痛み無く進行していく

    歯周病は、「サイレントディシーズ」と言われる事があります。「静かなる病気」という意味です。まさにそのとおりで、歯周病は、痛みなどの自覚症状がほとんど無いまま静かに進行していきます。
    そのため、気がついた時には、重度にまで進行している事がよくあります。場合によっては、歯を残せないほど進行している事もあります。歯周病は、できるだけ早く気がつき、治療を開始する事が大切なのです。

    歯周病を放置するとどうなるか

    歯周病は放置すると、どんどん進行していきます。放置しても治る事はありません。歯周病の進行と症状を順にみていきましょう。

    歯肉炎

    歯ぐきだけが炎症を起こした状態です。歯槽骨は、まだ影響を受けていません。まだ痛みはありませんが、歯ぐきの腫れや、歯ぐきからの出血が見られるようになります。歯磨きをした時に、ブラシに血が滲んでいたり、口から吐き出した水に血液が含まれているなどして気がつく事があります。

    軽度歯周炎

    炎症は、歯ぐきだけでなく、歯槽骨にも広がってきます。腫れは大きくなり、出血もみられます。まだ、この段階では痛みはありません。歯槽骨の吸収に伴い、歯周ポケットが形成されるようになり、歯周菌がどんどん増加していきます。この段階で気がついて、早期に治療を開始すれば、比較的予後も良く、進行を止める事が可能です。

    中等度歯周炎

    炎症が更に進行し、歯槽骨の半分程度が溶かされた状態です。歯ぐきの腫れや出血は大きくなり、膿が出始め、口臭が強くなってきます。歯が浮いたような違和感があり、歯がグラグラと動揺し始めます。噛んだ時に痛みが出る事りますが、この段階になっても、まだ痛みが無い事もあります。

    重度歯周炎

    歯槽骨のほとんどが溶かされた状態です。歯はグラグラと動くようになり、痛くて物が噛めないようになってきます。ここまでいくと、歯を残せない事もあります。

    歯周病予防を始めましょう

    ここまで、歯周病がどのように進行していくのかを解説していきました。歯周病は、“できるだけ早く”治療をする事が大切です。歯周病により溶かされてしまった歯槽骨は、元には戻りません。歯周病から歯を守るために、日頃から歯周病予防を行いましょう。
    歯周病予防では、歯科医院で行うプロフェッショナルケアと、自宅で、自分で行うセルフケアの両方が大切です。それぞれについて詳しく解説します。

    プロフェッショナルケア

    歯周病予防のためのプロフェッショナルケアには、歯周病検査と歯石除去・PMTC・ブラッシング指導があります。

    ・ 歯周病検査と歯石除去
    まず、歯ぐきの状態を知るために、歯周病検査を行います。歯と歯ぐきの間部分の“歯周ポケット”の深さや、出血の状態を調べます。これにより歯槽骨の状態、歯石の有無、歯周病の進行状態がわかります。必要であれば、レントゲン撮影を行い、歯槽骨の状態を調べます。歯石がある場合には、歯石除去を行います。

    ・ PMTC
    PMTCとは、「プロフェッショナル・メカニカル・クリーニング」の略で、歯科医院で、歯科衛生士が専門の器具を使って行う、歯面のクリーニングの事です。
    普段、自分ではみがききれない部分の汚れを除去する事ができるので、歯周病の予防に効果的です。

    ・ ブラッシング指導
    歯科医院で、いくら歯をキレイにしても、自宅でのブラッシングが不十分では意味がありません。自宅でも効果的な歯みがきができるよう、患者さんそれぞれに合った歯みがき方法を指導します。

    セルフケア

    毎日の清掃習慣や生活習慣が影響する病気です。歯科医院で行うプロケアと同じように、自宅で行うセルフケアも重要です。セルフケアは、主に毎日の歯みがきです。自分に合った方法で、確実にお口のプラークを除去する事が大切です。歯ブラシだけで無く、歯間ブラシやデンタルフロスなどの歯間清掃用具も使い、丁寧に歯みがきを行いましょう。
    できれば、歯科医院のブラッシング指導を受けていただき、自分に合った歯みがき方法を習得するのが良いでしょう。

    まとめ

    いかがでしたでしょうか。歯周病は、痛みが出る前に受診をするのが理想的です。痛みが出てからでは、歯周病がかなり進行してしまっている事もあります。少しでも歯ぐきに異常を感じたら、早めに受診をするようにしましょう。
    また、歯周病になる前に、歯周病予防をする事もとても大切です。歯科医院で、「歯周病検査」「歯石除去」「PMTC」「ブラッシング指導」を定期的に受けていただき、自宅での歯みがきを丁寧にするようにしましょう。

  • 歯が動いたような、浮いたような感じがします。原因と 2018.06.01

  • 歯が動いたような、浮いたような感じがする場合には、歯の周囲の組織である「歯根膜」に炎症を起こしている可能性があります。考えられる原因とその対処法について詳しく解説したいと思います。

    歯根膜炎によるもの

    歯根膜とは、歯根と歯を支えている骨(歯槽骨)との間にある薄い膜の事を指します。歯と歯槽骨を繋ぐ役割や、噛んだ時に、硬さや柔らかさを判断し、歯に伝わる力を調整する役割があります。
    その歯根膜が、何らかの原因により炎症を起こすと、「歯が動いたような、浮いたような感じがする」といった症状が出ます。

    歯根膜炎を引き起こす原因

    歯根膜炎を引き起こす原因は、大きく分けると2種類あります。細菌の感染のより歯根膜が炎症を起こしている「感染性歯根膜炎」、歯に強い力が加わるなどして歯根膜が炎症を起こしている「非感染性歯根膜炎」で

    感染性歯根膜炎

    ・ 歯周病からの炎症
    歯周病が進行すると、歯根膜や歯槽骨に炎症が広がります。「歯が動いたような、浮いたような感じがする」といった歯根膜炎の症状がある場合には、歯周病はある程度進行した状態である可能性が高くなります。

    歯周病は、成人の約8割が罹患しているか、もしくはその予備軍だと言われています。しかし、自分が歯周病である事を自覚している人は少なく、歯根膜炎になって、はじめて歯周病に気がつくという人もいます。
    歯周病は、放置すると、歯の周囲の組織はどんどん破壊されます。最終的に、歯槽骨の大部分が溶かされると、歯は抜け落ちてしまいます。歯根膜炎の症状に気がついたら、できるだけ早く受診するようにしましょう。

    ・ 虫歯からの炎症
    虫歯になっている歯がある場合、虫歯菌が歯根膜に感染する事により、歯根膜炎を起こす事があります。虫歯が進行して大きく穴が開いている場合や、過去に治療した歯の被せ物の下が虫歯菌に侵されている場合があります。虫歯による歯根膜炎は、激しい痛みも伴う事があります。

    ・ 歯の神経の治療後
    歯の神経の治療で歯根膜に刺激を与えた事が原因で、治療後に痛みが出る場合があります。歯の神経の治療をする際は、歯の先端まで器具を入れる必要があるため、歯根膜に刺激が伝わってしまう事があります。
    ほとんどは、2〜3日で痛みは治まりますが、なかなか治まらない場合には、歯の神経を取り残している可能性もあります。歯の神経は複雑な形をしている場合があり、神経を取り残してしまうようなケースも多いので、早めに受診をして、再治療を行う必要があります。

    非感染性歯根膜炎

    ・ 噛み合わせが一部だけ高くなっている
    噛み合わせが一部だけ高くなっていると、その歯に強く力が加わるようになり、歯根膜に炎症が起きます。新しい被せものを入れた直後など、まだ噛み合わせがしっかり合っていない事があるので、注意が必要です。

    ・ 歯ぎしりや食いしばり
    歯ぎしりや食いしばりにより、歯に過度な力が継続的に加わると、歯根膜炎が起こります。

    歯根膜炎の対処法

    感染性歯根膜炎の対処法

    虫歯菌や歯周病菌の感染が原因となっている場合、歯の神経付近まで感染が拡大している事があります。感染して壊死した歯髄を取り除き、根管内をきれいに消毒する処置を行うのが基本です。
    歯周病がある場合には、同時に歯周病の治療も行います。歯周病が進行しないように、歯石や歯垢を取り除き、定期的なクリーニングを行います。

    非感染性歯根膜炎の対処法

    噛み合わせが合っていない場合には、歯を少し削って、左右均等に噛めるように噛み合わせを調整します。また、歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合には、寝ている間、無意識に歯を酷使するのを防ぐため、ナイトガード(就寝時に装着するマウスピース)を作ってはめる治療もおすすめです。

    受診までの間注意すること

    「歯が動いたような、浮いたような感じ」がする場合には、できるだけ早めに歯科医院を受診するのが望ましいです。しかし、お仕事の都合など、どうしてもすぐに受診できない場合には、歯根膜炎を起こしている歯をできるだけ使わないようにする事が大切です。ガム等、強く噛む心配のある飲食物は控えましょう。痛みが出ている場合には、応急的に市販の薬を飲むのも有効です。薬を飲む場合は、用法用量をしっかり守りましょう。

    まとめ

    いかがでしたでしょうか。歯が動いたような、浮いたような感じがする場合は、「歯根膜炎」を起こしている可能性があります。歯根膜炎は、虫歯や歯周病によって引き起こされている場合や、歯に強い力が加わって引き起こされている場合があります。
    歯周病が原因の場合は、既に歯周病がある程度進行している可能性があります。そのまま放置すると、どんどん歯周病は進行してしまいます。重度にまで進行すると、歯は使えなくなってしまいますので、歯を長く健康に保つためには、早めの治療が大切です。できるだけ早く受診をするようにしましょう。