嚥下障害とは… blog

2025.08.05

食べ物や飲み物を『ごっくん』と飲み込み食道から胃へと送り込む一連の動作を嚥下(えんげ)といいます。 
摂食・嚥下障害とは、食べること、飲み込むことの障害のことで上手く食べられない、飲み込めない状態をいいます。
実は嚥下障害と歯科は非常に深い関係があります。
歯科医師は摂食嚥下機能の評価、診断、治療に、また歯科衛生士は口腔ケアに重要な役割を果たし、歯科治療や口腔ケア、入れ歯の作成、調整などが嚥下機能の改善につながることがあります。

歯科と嚥下障害の関わり

POINT 01:歯科医師による評価

歯科医師は、口腔内の状態、歯の状態、咀嚼可能、舌の動きなどを評価し、嚥下障害の原因を特定します。

  • 歯の喪失、咬合不全(かみ合わせの問題) ⇒ 食べ物が細かく噛めず飲み込みにくくなる。
  • 舌や頬の筋力低下 ⇒ 食べ物を喉の奥まで運べない。
  • 唾液の減少 ⇒ 食べ物を飲み込みづらくなる。

POINT 02:口腔ケアの重要性

嚥下障害があると口腔内に食べ物が残りやすく、誤嚥性肺炎のリスクが高まります。そのため歯科衛生士による専門的な口腔ケアが重要になります。

誤嚥性肺炎の予防(細菌を減らす)や舌や粘膜の動きを良くするため、歯やお口の清掃、舌ブラシやガーゼを使った舌苔の除去、義歯の清掃、保湿ジェルを使ったお口の乾燥予防があります。
この他に、舌圧の測定や舌の運動、頬のマッサージなどの指導も行います。
※菊地歯科医院の検診(メンテナンス)でもお口の状態の応じた口腔ケアを行っております。

POINT 03:歯科治療による改善

歯を失っている。または、入れ歯が合わない場合、歯科治療や入れ歯の調整によって嚥下機能が改善することがあります。

POINT 04:リハビリテーション

歯科医師の指示のもと、嚥下機能のリハビリテーションを行うことで飲み込みやすさを改善することが期待できます。

嚥下障害は口腔の機能と深く関わっており、お口の中の健康を維持することが飲み込む力を守ることにつながります。何かご心配なことがございましたら是非ご相談ください!