TCHとは? blog

2022.10.13

こんにちは、菊地歯科医院 歯科衛生士の影山です。
突然ですが、みなさんは唇を閉じたとき歯と歯は触れ合っていますか?それとも離れていますか?通常唇を上下閉じていても上下の歯は触れていません。大体1mm~3mm程度の隙間があります。
上下の歯を持続的に接触させる癖の事を「Tooth Contacting Habit(TCH)」といいます。
TCHは、もともと顎関節症の患者さんがもっている癖として注目されました。普段私たちの歯が接触されているのは24時間中、たったの20分程度なのです。つまりのこりの23時間40分は歯と歯が接触していないことになりますね。しかし、パソコンに向かって仕事をしたり、スマートフォンなどの電子機器をいじったり、家でテレビをみたり読書をしたり
何かに集中していると無意識のうちに歯と歯を接触させてしまうことがあります。
本来であれば1日20分程度しか歯と歯は触れ合っていないのに、1時間のパソコン作業の間、常に歯と歯が触れあっていたら…4日分の負担をかけていることになります

TCHが引き起こす問題点としては

・歯が割れたり、欠けたりするトラブル
・口が開きづらい、顎の痛み
・知覚過敏の悪化
・頭痛、肩こりなど様々な問題点を引き起こしてしまう問題点があります。
TCHでかかる力は強くなくても継続時間が長いため口腔内のトラブルの原因となってしまいます
また、年齢が上がるにつれてTCHが増える傾向もあるそうです。

くいしばりとTCHの関係について

同じように上下の歯を接触させる癖である「くいしばり」や「かみしめ」は強い力で歯を嚙み合わせますが、強い力は長く続ければ顎が痛くなりずっと続けることできません。
TCHはとても弱い力で噛み続けていても、筋肉や顎の関節の弱い疲労感を感じる程度なので、くいしばるよりもずっと長時間にわたり行われている可能性があります。
TCHは気づくことが大切です。対処法としてはまず無意識に歯を合わせていることを本人が自覚し、やめるようにすることが大切です。
パソコンやテレビの近くなどに「歯をはなす」「リラックス」などを書いたポストイットを
貼り付け定期的に見えるようにしておくことも効果的です。
私自身も無意識に噛んでしまうことが多々あり、自分はやっていないと思っていたのでびっくりしました。歯の痛みや頭痛になりやすかったので、常に意識をして噛まないようにしたところ歯の痛みは治まりました。皆さんもぜひ日常生活の中で自分の歯と歯が噛んでいないか調べてみてください。そしてもし噛んでいたら気をつけるようにしてください!