食事後の歯磨きについて blog

2022.04.06

こんにちは、蒲田の菊地歯科医院 歯科衛生士の影山です。
今日は食事後の歯磨きについてのお話をしたいと思います。
皆さんはテレビや記事などで「食事の後は30分歯を磨かない方がいい」と聞いたことがありませんか?「食べた直後に歯を磨くと歯の表面のエナメル質を削ってしまうから・・・」という方もいます。
実際、クリニックでもよく歯ブラシ指導をする時に聞かれることがあります。これってホントはあっているのでしょうか?

普段私たちのお口の中は中性です。食事をすると口の中は酸性に傾き、時間をかけて唾液の力で中和され溶けたエナメル質が回復していきます。大体戻るまでの時間が30分あればいいと言われているので、食事後の酸性に傾いた状態の歯を磨くと傷がついて削れてしまうので良くないので30分は歯を磨かない方がいいと言う考え方があります。
間違ってはいないのですが絶対磨かない方が良いというわけでもありません。

昭和のブラッシングの常識は「3・3・3運動」と言われ1日3回、食後3分以内に3分間磨くといいと言われてきました。
昔の日本は虫歯大国と言われるほど虫歯になっている人が多かったのですが、このスローガンを掲げてから激変したともいわれています。

虫歯予防のブラッシングの目的は、酸を産生する虫歯菌のエサとなる糖質を取り除いて、酸を出させないようにすることです。歯を磨くタイミングではなく歯を磨くことによっていかに口の中の細菌を減らすことが出来るかが重要になります。

歯ブラシの磨く強さは150g程度です。歯ブラシの磨く強さが強すぎると歯や歯ぐきが、傷ついて削れてしまいます。また、歯ブラシだけでは全体の8割程度でしか磨けていないとも言われているのでフロスや歯間ブラシなどの補助用具も使うようにした方が良いとされています。
最近では、フッ素濃度の高い歯磨剤もドラックストアなど市販でも販売しています。
正しい歯ブラシの仕方を身につけて磨くようにしましょう。
そうすれば、30分待たなくて磨いても問題ありません!

当院ではクリーニング時に歯ブラシ指導や、補助用具の提案、歯磨き粉のお話をさせていただき、患者様1人1人にあった歯磨きの仕方を提案させていただいています。
気になることがありましたら気軽にお声がけください!