小学校の歯科健診は何をみる? blog
2025.06.20
菊地歯科医院では近隣の小学校の歯科健診を毎年春と秋に行っています。
歯科健診でお口の中を確認する項目は
①顎の関節の状態
②歯並びと噛み合わせの状態
③歯ぐきと歯垢の状態
④歯式(虫歯の有無や乳歯の状態、処置済の歯)
⑤その他の疾患及び異常の有無などです。
小学校での歯科の健康診断は「健康」「要観察」「要医療」のスクリーニング(ふるい分け)を目的としたもので、医学的に確定診断をするものではないことは、児童のご家族および学校の先生には知っていただきたいです。
それでは歯科健診の項目について少し説明します。
②の歯並びとかみ合わせについては下顎前突(いわゆる受け口)、上顎前突(上の前歯が出ている)、叢生(歯が隣同士が重なり合っている)、正中離開(上の前歯の隙間が大きい)、開咬(上下の前歯が噛み合っていない。隙間が大きい)、過蓋咬合(前歯のかみ合わせが深い)などです。
③の歯茎と歯垢の状態ですが上下の前歯の歯ぐきの炎症や歯垢の付着状況で判断しています。
④歯式は主に歯の状態をみています。虫歯、処置歯、喪失歯(先天的に歯が無いことがあります)、要注意乳歯(主に乳歯の抜歯時期の歯)、要観察歯、中心結節(主に永久歯の小臼歯に見られる歯の形の異常)、過剰歯(生まれつきに歯の本数が多い)、エナメル質形成不全(歯の表層のエナメル質が異常な状態)などです。虫歯に関してはCOは要経過観察ですが、CO要相談は歯科医院での精密検査が必要です。
以上の多い項目を限られた時間の中で数百人の児童を健診するのは非常に神経を使いますし、大変です。
菊地歯科医院では専用のライトや拡大鏡(ルーペ)を使用し、しっかりと健診をおこなっています。
残念ながら歯科医院を受診するようなお手紙をもらった方は、なるべく早くにかかりつけ歯科医か近隣歯科医院を受診することをお勧めします。