フッ素について blog
2021.07.06
こんにちは。蒲田の歯医者 菊地歯科医院の歯科衛生士の影山です。
みなさんフッ素といえば「むし歯予防」のイメージがあるとおもいますが、そもそもフッ素ってどんなものかご存じでしょうか?
子供の頃、1度は歯医者さんでフッ素を塗りに行ったことがある方もいらっしゃるかもしれませんね。
フッ素とは自然界にある元素のひとつで、地球上で17番目に多い元素になります。
このフッ素はフッ素化合物として、ほかの元素と結合した形として存在します。
このフッ素化合物は土壌の中や河川、海水にも含まれており、私たちが普段口にする緑茶や紅茶、じゃがいも、にんじん、牛肉などにも含まれていて、1日の摂取量は1~2mgと言われています。
丈夫な歯や骨を作るには大切な役割を果たしています。
フッ素のむし歯予防の働きとしては、
- 歯から溶け出したカルシウムやリンの再沈着を促進する働き(再石灰化の促進)
- 歯の質を強くして酸に溶けにくい歯にする(歯質強化)
- むし歯原因菌の働きを弱め、酸が作られるのを抑える(細菌の酸再生抑制)
などがあり、フッ素を使うことでむし歯になりづらい歯を作ることができます。
ここまでの話を聞くと、フッ素を塗っておけばむし歯にならないのではないか?と思うかもしれませんが、
むし歯になりづらい歯を作ってくれるだけなので、毎日の歯ブラシや食事のとり方(お砂糖の摂取のしかた)が重要になります。
またフッ素の摂取量も年齢ごとに違うので、これを誤ってしまうと、中毒症状や形成異常が起きてしまいます。
最近ではフッ素の危険性として、過度に摂取することで中毒症状などが出ると言われています。
- フッ素は骨肉腫になる・・・歯科の100倍の濃度のフッ素を細胞に直接かける
- フッ素で中毒になる・・・体重約20kgの6歳児で歯磨きチューブ(950ppm/60g)を1.7本ラッパ飲み、大人であれば5本ほど一気飲みする
上記のようなことは基本的には行わないと思うので、きちんと用法・容量を守れば問題ありません。
歯医者さんで、高濃度のフッ素を定期的に塗ることも大切ですが、
最も身近で手軽に始められるのがフッ素入り歯磨き粉の使用になるかと思います。
歯磨きのたびにフッ素入りの歯磨き粉を使用すると、磨いている間の効果に加え、歯磨きをした後で、口の中の歯や粘膜に残ったフッ素が少しずつ唾液に混ざり効果を発揮し続けます。
むし歯予防の効果を高めるには、長い時間フッ素が口の中にとどまっていることが大切です。
歯磨き粉の使用量や磨き終わった後のうがいの方法にも気をつけるようにしましょう。