歯科医院の定期健診|やること・頻度の目安と通うメリット blog
2025.09.20
はじめに
「歯科医院の定期健診」と聞くと、「虫歯がある時だけ行けばいい」と思う方も少なくありません。しかし、歯科医院での定期健診は、虫歯の早期発見だけでなく、歯周病のチェックや噛み合わせの確認、日常のセルフケアでは落としきれない汚れの除去など、幅広い役割を持っています。
この記事では、歯科医院の定期健診でやることや、通う頻度の目安について詳しくご紹介します。定期健診のメリットを知ることで、ご自身やご家族のお口の健康管理に役立てていただければ幸いです。
歯科医院の定期健診とは?
歯科医院の定期健診とは、症状がない時でも歯や歯ぐき、口腔全体の健康状態をチェックし、必要に応じてクリーニングや予防的なケアを行う診察のことです。
定期健診は「治療」ではなく「予防」に重きを置いたもの。大きなトラブルが起こる前に小さな変化を発見できるのが大きな利点です。
定期健診でやること
では、歯科医院での定期健診では実際にどのようなことを行うのでしょうか。一般的な流れを整理すると以下の通りです。
1. 問診とお口のチェック
・最近気になる症状の有無をヒアリング
・歯の状態(虫歯や欠けなど)を確認
・歯ぐきの腫れや出血、歯周ポケットの深さなどをチェック
2. 虫歯や歯周病の検査
・歯の表面や歯と歯の間を丁寧に確認
・必要に応じてレントゲン撮影を行い、目視では分からない部分をチェックすることもある
3. プラークや歯石の除去(クリーニング)
・日常の歯磨きでは落としにくい歯石や着色汚れを専門的に除去
・歯の表面を磨いて汚れの再付着を防ぐ
4. 噛み合わせや口腔機能の確認
・噛み合わせのずれや、食いしばり・歯ぎしりの兆候を確認
・必要に応じてマウスピースの相談をする場合もある
5. 生活習慣やセルフケアのアドバイス
・歯磨きの仕方や歯ブラシ・フロスの選び方
・食生活や生活習慣に関するアドバイス
定期健診は「チェックとクリーニング」が中心で、治療ではなく予防的ケアを行うのが特徴です。
定期健診の頻度の目安
定期健診の「頻度」は一律ではなく、年齢やお口の状態によって異なります。一般的な目安は以下の通りです。
健康な方の場合:3〜6か月に1回
虫歯や歯周病のリスクが高い方:1〜3か月に1回
お子さまの場合:乳歯や永久歯の生え変わりに合わせて3か月に1回
このように、定期健診の頻度は一人ひとりのお口の状態に応じて調整されます。歯科医師や歯科衛生士と相談しながら、自分に合った通院サイクルを決めると良いでしょう。
定期健診を受けるメリット
1. 早期発見・早期対応につながる
虫歯や歯周病は初期段階では痛みがほとんどありません。定期健診で小さな異変を見つけられれば、必要以上に大がかりな治療を避けられる可能性があります。
2. お口の清潔を維持できる
毎日の歯磨きだけでは落としきれない歯石や着色も、定期健診でのクリーニングによって取り除くことができます。清潔感が保たれるだけでなく、口臭予防にも役立ちます。
3. 噛み合わせや習癖のチェック
歯ぎしりや食いしばりは、自分では気づきにくい習慣です。放置すると歯の摩耗や顎関節への負担につながることもあります。定期健診でチェックしてもらうことで、早めの対策が可能になります。
4. セルフケアの質が上がる
自分に合った歯ブラシやフロスの使い方をアドバイスしてもらえるため、日常のセルフケアがより効果的になります。
定期健診に行かないとどうなる?
「痛みがないから大丈夫」と思って受診を先延ばしにしてしまうと、虫歯や歯周病が気づかないうちに進行してしまうこともあります。
とくに歯周病は「沈黙の病気」と呼ばれ、自覚症状が出にくいため、定期健診によるチェックが非常に重要です。
子どもの定期健診について
お子さまの場合、乳歯の時期から定期健診を受けることをおすすめします。乳歯は永久歯に比べて虫歯になりやすく、進行も早いためです。また、生え変わりの時期には噛み合わせや歯並びのチェックも必要になります。
子どもの定期健診では、フッ素塗布やシーラントといった予防処置が提案される場合もあります。これにより虫歯のリスクを下げることができます。
大人の定期健診のポイント
成人期には、歯周病の予防が大きなテーマになります。歯周病は全身の健康にも関わるとされ、生活習慣病との関連も報告されています。
また、仕事や育児で忙しい年代はセルフケアが不十分になりがちです。歯科医院での定期健診を取り入れることで、お口の健康を保ちやすくなります。
高齢者の定期健診の重要性
高齢になると、噛む力の低下や入れ歯の調整が必要になるケースが増えます。定期健診では入れ歯やインプラントの状態、口腔乾燥の有無などもチェックされます。
「噛む」「話す」といった機能を維持するためにも、定期的な受診が欠かせません。
定期健診を習慣化するコツ
・スマホや手帳に「次回の健診日」を記録する
・家族で一緒に通う習慣をつくる
・歯科医院からのリマインドを活用する
継続することで自然と「歯科医院に行くのが当たり前」という習慣が身につきます。
まとめ
歯科医院の定期健診は、虫歯や歯周病の早期発見、クリーニング、噛み合わせの確認など、幅広い役割を持っています。一般的な頻度の目安は3〜6か月に1回ですが、年齢やリスクによって調整が必要です。
「やること」を理解し、自分に合ったサイクルで受診することで、お口の健康を長く守ることができます。
ぜひ、ご自身やご家族のライフスタイルに合わせて、歯科医院での定期健診を取り入れてみてください。