親知らずは抜いたほうがいい? blog
2023.05.13
親知らずと聞くと、抜いたほうがいいという先入観はないでしょうか?
しかし歯を抜くのは痛い、怖いといったイメージが強く、できるなら避けたいと考えてしまいます。
そこで、今回は親知らずを抜いたほうがいいのかについて疑問を解消していきます。
親知らずとは?
親知らずとは、大臼歯の中で一番奥にある永久歯のことです。第三大臼歯や智歯とよばれています。
名前の由来は、主に15歳頃から20歳前後の親から自立した頃に生えてくることから付けられたようです。
親知らずは個人差があり、生えてこない人、途中までしか生えてこない人など様々です。
現代人は顎の骨格が細い傾向にあり、生えていても肉眼では確認できない例も増えてきています。
歯科医院でレントゲン撮影をすると将来生えてくる可能性のある親知らずを確認できるため、自分の親知らずが気になる人はドクターに相談してみてください。
さらに親知らずが生えてきた場合も歯のスペースがなく、横を向いた状態や歯ぐきが被っている状態の場合が多いです。
一番奥にあり歯磨きしにくい状態であるなら、虫歯や炎症を引き起こすときもあります。だからといって親知らずは必ずしも抜く必要はなく、実際の状態によってそれぞれに判断します。
抜いたほうがいい親知らずの特徴
抜いたほうがいい特徴
- 虫歯や歯周病である、もしくは将来的になる可能性が高い
- 全体の噛み合わせが悪くなっている
- 歯科矯正治療を行っている、もしくは予定がある
- 噛み合う歯がない
虫歯や歯周病になる可能性が高い
すでに親知らずが虫歯や歯周病になっているときは、抜いたほうがいいでしょう。とくに痛みがあったり、腫れている場合は、なるべく早めに歯科医院に相談してください。
また、今は大丈夫でも将来的にお口のトラブルを引き起こす可能性がある生え方は、抜いたほうがいいとすすめられるかもしれません。
具体的に
- 周囲に汚れが残りやすい
- 半分しか生えていない
- 斜めや横向きである
- 歯ぐきが被っている
といった生え方があげられます。
生え方は自分では確認しにくいときもあるので、ドクターと相談のうえで抜くかどうか決めましょう。
全体の噛み合わせが悪くなっている
親知らずが原因で歯全体の噛み合わせが悪くなっているなら、抜いたほうがいいでしょう。
生えてくるスペースが狭いと、後から生える歯は手前の歯を押し出す場合があります。
押し出された歯は弱ったり、歯並びの乱れを引き起こしやすく、その結果、噛み合わせが悪くなります。
噛み合わせが悪いと、以下のようなデメリットがあります。
- 虫歯や歯周病になりやすい
- 口臭を起こしやすい
- 食事でしっかり噛めない
- 滑舌が悪くなりやすい
- 顔にゆがみが起きやすい
噛み合わせをよくしたいと考えている人は、抜歯の可能性があることも知っておきましょう。
歯科矯正治療を行っているもしくは予定がある
横向きに生えている親知らずは、他の歯を圧迫しながら生えようとします。
その力はせっかく歯科矯正治療を行っていても、歯並びが悪くなったり、戻ったりする原因になります。
矯正治療を行う場合は、親知らずを抜いたほうがいいとドクターが判断することもあります。
噛み合う歯がない
噛み合う歯がないと、相手を探して歯が延びてきてしまい、歯茎に当たったり頬の粘膜を噛みやすくなってしまいます。
また、歯が延びた分、手前の歯と段差ができ汚れが溜まりやすくなるため、虫歯や歯周病になりやすくなります。
必ずしも抜かなくてもいい親知らずの特徴
必ずしも抜かなくてもいい親知らずは、以下の3つがあげられます。
- 歯ぐきの中に埋まっている
- 生え方がまっすぐである
- ブリッジの支台歯や移植歯に利用できる
歯ぐきの中に埋まっている
歯ぐきの中に埋まっている親知らずは、トラブルがなければ様子見になる場合が大半です。肉眼では確認できない状態のため、多くの人は存在自体に気がつかないかもしれません。
ただし埋まっていても他の歯を圧迫するようなら、抜いたほうがいいとドクターが判断する可能性もあります。気になる人は、歯科医院でレントゲン撮影を行うといいでしょう。
生え方がまっすぐである
まっすぐ生えていて上手く歯磨きができる状態であれば、抜かなくても問題ないでしょう。他の歯と同じく、丁寧なケアを心掛けましょう。
しかし、先程述べたように噛み合う歯がない場合は抜くことをすすめられる場合があります。
ブリッジの支台歯や移植歯に利用できる
「ブリッジ」とは歯を失った際に両隣の歯を土台にして被せ物をするという治療法です。
移植歯とは歯を失った部分に自分の歯を移動させるという治療のことです。
治療に利用できる親知らずは、抜かなくてもいいと判断されるかもしれません。
まとめ
親知らずは、絶対に抜かないとだめだというものではありません。
ただし、すでに親知らずが原因で痛みや腫れを感じているなら、早急に歯科医院で相談しましょう。