予防歯科の重要性とは blog
2023.02.11
「予防歯科」という言葉をご存知でしょうか?
予防歯科は、虫歯や歯周病など、口内にトラブルが生じる前から歯科医院に通ってメンテナンスを行うことで、トラブルを未然に防ごうというものです。
そして、予防歯科にはご自分で行う「セルフケア」と歯科医院で行う「プロフェッショナルコントロール」があります。
効果的なセルフケアと、歯科医院ならではのプロフェショナルコントロールを活用して、予防歯科を行っていきましょう。
セルフケアでできること
冒頭で、予防歯科は「歯科医院に通ってメンテナンスを行うこと」とお伝えしました。
しかし、歯科医院に行けばいいから自分では何もしなくていい訳ではありません。
私たちは毎日飲食をします。それを放っておくと大変なことになってしまうのです。
とはいえ、「食後の歯磨きはしっかりとしていたのに虫歯になった」という方もいらっしゃるでしょう。
それは、いくら丁寧に歯磨きをしていても、口内には取り切れないプラーク(歯垢)が残っているからなのです。
歯周病や虫歯の原因となるプラークは、甘いものを食べすぎたり、間食を頻繁にとったりすることで増え、頑固な汚れとなって歯に付着してしまいます。
日々の歯磨きも丁寧に行うことはもちろん、できれば歯ブラシ以外にも歯間ブラシやフロスを使っていきましょう。
また、食事をはじめとした生活習慣に注意することでプラークをぐっと減らしていけます。
歯科医院へメンテナンスに行く前に歯周病が悪化してしまった・虫歯の進行速度が早くて大幅に削ることになってしまった、といったことは避けたいですね。
予防歯科は普段の歯磨きと、歯科医院でのメンテナンスの両方が欠かせません。
プロフェッショナルコントロールでできること
歯科医院で行うメンテナンスの主な目的は、プラークをきちんと落とすことです。
セルフケアでもこのプラークを落としていくことが大切とお伝えしましたが、もう少し詳しくプラークについてお伝えします。
歯の表面に付く黄色い膜がプラークです。このプラークの中には、虫歯や歯周病の原因となる菌が含まれているので、歯に付着させないほうがいいものです。
しかも、一度歯の表面に付いたプラークは吸着力が強く、うがい程度では落ちません。しっかりと歯ブラシや歯間ブラシ・フロスを使って落としていきましょう。
このプラークを発生、増やさないようにすることを「プラークコントロール」といいます。
セルフケアもプロフェッショナルコントロールも、目的はプラークコントロールなのです。
生活習慣・食生活に気を付けながらセルフケアを行い、取り切れないプラークを歯科医院できれいにしていきましょう。
セルフケアとプロフェッショナルコントロールを同時に行っていくことで、より効果の高いプラークコントロールを実現することができるのです。
歯科医院へはどのくらいの頻度で通えばいいの?
歯科医院でのプロフェッショナルコントロールは、3〜6ヵ月に一回の通院が目安ですが、患者さんによって個人差があります。
歯科医院へメンテナンスに行く時間がなかなか取れないという方もいるでしょう。
そんな時には、セルフケア、すなわち普段の歯磨きと食生活に気を付けていくことが大切です。また、プロフェッショナルコントロールの頻度は患者さんの口内状況によるので、なかなかセルフケアが難しい方は早めにメンテナンスを受けていけば安心です。
プロフェッショナルコントロールを定期的に受けていれば、仮に虫歯ができた場合でも、非常に初期の軽い治療で済ませることが可能です。痛みの負担・口内への負担が軽くて済みますから、予防歯科の効果は十分にあるといえるでしょう。
セルフケアでできる正しい歯の磨き方
セルフケアの効果を高める歯ブラシの方法をお伝えします。
歯ブラシの持ち方からして千差万別なのですが、「ペングリップ」の持ち方がおすすめです。
名前の通り、鉛筆を持つような軽めの握り方です。ただし、小さいお子さんには難しいかもしれないので、無理をさせず、まずは歯磨きの習慣を身に着けることを一番に行っていきましょう。
ペングリップは細かい動きができるので歯の奥の方も磨くことができ、また力も必要以上に加わらないので口内を痛めることも少ないことが特徴です。
また、歯ブラシだけでは歯と歯の間の非常に細かい部分を磨くことが難しいので、歯間ブラシやデンタルフロスも一緒に使っていきましょう。
実は虫歯の大半が歯と歯の間の磨き残しから発生するといわれています。歯間ブラシやデンタルフロスを併用することで、歯ブラシだけよりもプラークを除去してくれます。
正しい歯の磨き方は、それぞれの口内の状況により細かい部分が変わってきます。そのため、歯科医師や歯科衛生士から自分に合った方法を学んだ上でセルフケアを行うとよいでしょう。
まとめ
自分でできるセルフケア、そして歯科医院でできるプロフェッショナルコントロールの両者を組み合わせて、効果的な予防歯科ができることはお分かりいただけたでしょうか。
また、予防歯科を行っていくことで、虫歯を繰り返さない健康的な口内を保つことにも繋がります。
虫歯ができたから歯科医院に行くのではなく、普段から予防歯科に力を入れている歯科医院をかかりつけにしていきましょう。