知っていますか?8020運動の話 blog

2020.12.22

皆さまこんにちは。
蒲田の歯医者 菊地歯科医院の⻭科衛⽣⼠の⽵⽥です。
「8020運動」という言葉、ご存知でしょうか?
近年は歯科に対しての興味や関心が世間的にもかなり高まってきており、その中でもしかしたら耳にした事はあるかもしれません。

「8020運動」とは「80歳になっても20本の歯を保とう」というスローガンのもとに始まった運動です。1989年に愛知県でスタート。その後全国に広がり、現在は厚生労働省や日本歯科医師会にも推奨されています。
このスローガンは残歯数が20本以上であれば、ある程度硬い食品でも満足に噛めることを示した調査などがもとになっています。

健康で元気に身体を動かすための体力のほか、様々なウイルスや病気に負けない抵抗力をつくるのは毎日の食事です。そして、その食事を支えているのが「歯」なのです。
私達にとって歯とは、「色んなものを美味しく食べる事」はもちろん、「発音を助ける」「表情を作る」「身体の姿勢やバランスを保つ」など口の中だけでなく身体全体に関わっているとても大切な存在なのです。
また、プレジデント誌が55~74歳の方男女1000人にアンケートを取り、『リタイア前に1番やるべきだった後悔していることトップ20』を作成したところ、健康面での第1位は「歯の定期検診を受ければよかった」というアンケート結果もあります。(ちなみに第2位は「スポーツなどで身体を鍛えておけばよかった」だそうです。)

まだ8020運動が始まったころは、10%にも満たなかった8020達成者が、2016年の調査で50% (2人に1人)になっているそうです。そのため、最近では8520(85歳で20本の歯)や9020(90歳で20本の歯)ともいわれるようになっています。近年では超高齢化社会に突入していますので、達成率は良くなりつつありますが、まだまだ困っている人が多いのが実状のようです。

そして、歯数を残す事も大切ですが何よりその歯の状態を健康な状態で保つという事が大切だと思います。
歯を失ってしまってもインプラントや義歯などで補い、しっかりと噛み合わせる歯をつくる事により咀嚼する力を回復する事が出来ます。

日頃のセルフケアを続けること、歯科の定期検診に通うことなど、毎日の一つひとつの積み重ねが将来の自分自身の健康に繋がります。
口の中に歯があるということは当たり前の事と思いがちですが、それがとても有難く感謝すべき事なのです。

今日から意識して日頃のケアに取り組んでいきましょう。