歯に良い栄養素について blog

2020.10.28

こんにちは。蒲田の歯医者 菊地歯科医院の管理栄養士伊藤です。

今年度は今まで月に一回食育レシピとして歯に良い食材を使ったレシピを発信してきましたが、今回はそのまとめのようなものとして、結局歯に良い栄養素はどういうものなのか?こちらについてご紹介していきたいと思います。
長くなるので2回にわけてお送りします。
まずパート1はタンパク質、カルシウム、ビタミンDについてです。

タンパク質

タンパク質は歯の土台を作るために必要な栄養素です。歯の周りの組織の成分となるので歯周病の方は特に意識してとるとよいでしょう。

主なタンパク源

動物性タンパク質、植物性タンパク質それぞれまんべんなくとるのが理想です
☆動物性タンパク質
・肉…豚バラ肉やひき肉など部位によっては脂質のほうが高くなるので注意。ベーコンなどの加工品は脂質が主な栄養素なのでタンパ源としては適切でないです。鶏肉、牛や豚はもも肉やひれ肉がおすすめです。
・魚…魚はたんぱく源でありながら、他にも歯に良いとされる栄養素を含むものも多いのでおすすめです。ビタミンB群も豊富な鯵、口内炎に効くビタミンB6を含むマグロの赤身やビタミンDを多く含む鮭やかつお、ビタミンAを多く含む鱈などおすすめです。
・卵…体内で生成できない必須アミノ酸の割合が理想的に含まれているのでおすすめですが、コレステロールも含んでいるので食べすぎには注意です。
・乳製品…ヨーグルトやチーズ、牛乳。カルシウムも一緒にとれるのでおすすめです。ヨーグルトはものによって砂糖が含まれているので無糖のものがおすすめです。チーズは塩分も多く含むものもあるのでとりすぎに注意です。

☆植物性タンパク質
・大豆製品…豆腐や納豆。消化吸収率がよく、肉類より脂質少なめなので低カロリーです。

カルシウム

カルシウムは歯の大部分である象牙質を構成する栄養素です。また歯の再石灰化(歯の表面のエナメル質が溶けた状態から元の状態に戻す作用)を促進するのにもカルシウムは必要になってきます。カルシウムは吸収率が悪いのでこまめに摂取することが大切です。吸収率は乳製品が約40%、大豆製品や野菜類は20%、小魚や海藻は約30%です。

多く含む食品…牛乳、木綿豆腐、ひじき、小松菜 など

ビタミンD

ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける役割があります。先ほど書いたようにカルシウムは吸収率が低いので、ビタミンDを多く含む食品と一緒にとると効果的です。また日光を浴びることで体内でビタミンDが生成されます。ビタミンDは脂溶性ビタミンなので過剰摂取すると過剰症を引き起こす可能性があるのでとりすぎには注意が必要です。

多く含む食品…きのこ類、鮭やいわし、かつおなど

次回はビタミンAやビタミンBなど様々なビタミンについてご紹介していきます。