20代男性 上前歯のすきっ歯をマウスピース矯正のインビザラインGoで改善した症例Case

2025.06.11

治療前

治療後

治療中/その他

クリンチェックの術前・術後のシミュレーション画像

年齢・性別 20代男性
相談内容 「10代前半から前歯の隙間が気になっており、当時は歯科医院でワイヤー矯正をすすめられていたが断念していた。最近マウスピース矯正の存在をネットで知ったので受診した」とご相談いただきました。
カウンセリング・診断結果 拝見したところ、歯並びの乱れや噛み合わせの異常はなかったものの、上左右前歯の間に隙間が生じている正中離開(せいちゅうりかい)、いわゆるすきっ歯が認められました。

すきっ歯を放置すると、隙間に食べ物が詰まりやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
また見た目に悪影響が出たり、歯の隙間から息が漏れることで発音がしにくくなったりするおそれもあります。

以上のことから、審美性と機能性の向上を目指してすきっ歯を改善する必要があると診断しました。
行ったご提案・治療内容 診断結果をお伝えしたうえで、以下4つの治療を提案しました。

①ダイレクトボンディング
上左右前歯の隙間に歯科用プラスチックを直接盛り付けて、歯の形を整える方法です。
メリット:歯を削る量がごくわずかですみ、提案した治療方法の中では最も短期間で治療が終了する
デメリット:歯科用プラスチックが時間とともに変色するおそれがある。ほかの治療に比べると強度がやや劣る

②ジルコニアセラミクスクラウン
上前歯に、強度の高いジルコニアの上から審美性に優れたセラミックを盛り付けた被せ物を装着して、隙間を補う方法です。
メリット:耐久性に優れ、天然歯に近い自然な仕上がりが期待できる
デメリット:歯を大きく削る必要がある

③ラミネートべニア
歯の表面を薄く削り、板状のセラミックを貼り付けて隙間を埋める方法です。
メリット:歯を削る量が比較的少ない。セラミックは変色しにくく、審美性にも優れている
デメリット:使用するセラミックが非常に薄いため、歯ぎしりなどで強い力が加わると破損するリスクがある

④インビザラインGo
前歯の治療に特化したマウスピース矯正で、透明なマウスピースを使用して歯を少しずつ移動させ、隙間を改善する治療方法です。
メリット:歯をほとんど削らず、自然な形のまま改善が期待できる
デメリット:提案したほかの方法に比べると、治療期間が長くなる。マウスピースの装着時間を守らないと十分な効果が得られない

患者様は「①②③の治療だと、歯の上に何かを被せたり盛り付けたりすることで歯の幅が大きくなるので、審美的に抵抗がある」との理由から、④の「インビザラインGo」を選択されました。

まずは患者様専用のマウスピースを作製する前段階として、口腔内スキャナー「アライン社製iTero」を用いて歯型をとる光学印象を行います。
完成したデータをもとに、クリンチェックと呼ばれる治療後の歯並びをシミュレーションした画像を作成し、患者様にもご確認いただきました。

歯の移動をより効果的に進めるため、歯の表面10ヶ所に小さな突起「アタッチメント」を取り付けます。
また上の歯との噛み合わせを考慮し、下の前歯5ヶ所には歯の形が変わらないほどのほんの少量のみ歯を削る「IPR」という処置を行い、歯を並べるためのスペースを確保しました。

完成したマウスピース11枚をお渡しし、1週間ごとに交換しながら1日20時間以上装着するようお伝えしました。

すべてのマウスピースの装着が完了し、前歯の隙間が改善されたことを確認したあとは、歯並びの後戻りを防ぐためのリテーナー(保定装置)を装着し、現在も定期的なメンテナンスで通院いただいています。
治療期間 約4ヶ月
おおよその費用 約520,000円
治療のリスク ・決められたスケジュールを守らない場合、十分な効果が得られない可能性があります
・マウスピースに対応していない症例の場合、治療が難しい可能性があります
・歯の移動に伴って、痛みや違和感を感じる場合があります
・正しいブラッシングやメンテナンスを行わない場合、虫歯や歯周病のリスクが高まります