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50代女性 根が割れた歯を抜いたあとに骨造成法とインプラントを併用してしっかりと噛めるようにした症例Case

2025.05.13

治療前

治療後

治療中/その他

年齢・性別 50代女性
相談内容 「左上の奥歯が噛むと痛くて、歯ぐきも腫れている。食べ物をしっかり噛めないので困っている」とご相談いただきました。
カウンセリング・診断結果 左上奥歯(第2小臼歯)は歯ぐきの腫れと痛みの程度から、歯根が割れている可能性があります。そこでレントゲン撮影をして詳しく確認したところ、歯根が縦に割れていることが判明しました。

根が割れた歯は、歯ぐきに炎症や腫れを引き起こしやすくなります。
このような状態では治療しても歯を残すことが難しい場合が多く、放置するとさらに炎症が広がり周りの歯に影響を与える可能性があります。

以上のことから、歯根が割れた歯を抜き、その後に抜歯部位を補う治療が必要と診断しました。
行ったご提案・治療内容 診断内容について丁寧に説明し、抜歯に同意いただきました。
また抜歯後の欠損部分を補う方法として、以下3つの治療を提案しています。

①ブリッジ
前後の歯を削って橋渡しのような被せ物を装着する方法
メリット:保険診療での治療が可能。取り外しの必要がなく自然な噛み心地が期待できる
デメリット:土台となる前後の歯に負担がかかるため、将来的に歯の寿命が短くなる恐れがある

②部分入れ歯
メリット:保険診療での治療が可能で、治療期間も比較的短く済む
デメリット:入れ歯を取り外したり洗浄したりする必要がある。噛み心地は自身の歯に比べて劣る

③ インプラント治療
人工歯根をあごの骨に埋めて、その上に人工歯を取り付ける方法
メリット:抜歯部位のみを治療でき、自然な噛み心地が期待できる
デメリット:外科処置を伴うため治療期間は長め。自費診療のため比較的費用がかかる

それぞれのメリット・デメリットを丁寧に説明したところ、患者様は以前に左下奥歯へインプラントを埋入した経験があり、その快適さから今回もインプラント治療を希望されました。

治療に先立ち、レントゲンおよびCT撮影で詳しく検査した結果、インプラントを埋める予定の部位はあごの骨が過度に減少しているため、抜歯後にインプラントを埋入しても支えることが難しい状態であると診断しました。

そこでまずは左上奥歯を抜歯し、1ヶ月後に骨造成法(GBR法)を実施しました。
骨造成法とは、骨補填剤と呼ばれる人工骨の材料を入れて骨のボリュームを増やす処置です。(治療中レントゲン写真1枚目を参照)

その後、6ヶ月間骨が再生するのを待ち、インプラントの埋入手術を行いました。
使用したインプラントは骨との結合性がよいストローマン社製(TL4.1×10mm)で、安全性と耐久性に優れています。

インプラント埋入手術から3ヶ月後に型取りを行い、インプラントの上に取り付ける人工歯を作製しました。
2週間後、完成した人工歯を装着し治療を終了しました。
治療期間 約11ヶ月
おおよその費用 約560,000円
治療のリスク ・外科手術のため、術後に痛みや腫れ、違和感を伴います
・メンテナンスを怠ったり、喫煙したりすると、お口の中に大きな悪影響を及ぼし、インプラント周囲炎等にかかる可能性があります
・糖尿病、肝硬変、心臓病などの持病をお持ちの場合、インプラント治療ができない可能性があります
・高血圧、貧血・不整脈などの持病をお持ちの場合、インプラント治療後に治癒不全を招く可能性があります
・自費診療(保険適用外治療)です