こんにちは。蒲田駅前の菊地歯科医院です。
最近、セルフホワイトニングサロンが増えてまいりました。セルフホワイトニングサロンと歯科医院のホワイトニングは何が違うのか?を患者様から質問されることが増えました。
実際にどのような違いやリスクがあるのか、少し調べてみました。
その名の通りに患者様(サロンだとお客様?)が店員さんから説明を受け、ご自身でホワイトニング行うサロンです。基本的にホワイトニングは法律で歯科医師もしくは歯科衛生士以外は行うことができないため、施術の部分をご本人自らが行うようで、いわば「場所貸し」のようなシステムとなります。
お店としては、人件費を抑えることで費用を安くできるというメリットを宣伝しているようです。しかしながら、ホワイトニングには特別な強い薬剤を使用し「歯の色素を漂白する」ことになるため、歯科医師の診断が必要となります。つまりホワイトニングサロンでは、歯科医師の診断が必要のない「薬剤の濃度が低い」ものを使用することになるようです。
LEDライトなどを使うところは、歯科医院で行うホワイトニングと変わらないように見えますが……。やはり違いがありました。
ホワイトニングは、歯の状態によって「知覚過敏」などのリスクもあるので、ご自身の歯を守る意味でもしっかり診察して施術されることをお勧めします。なにかあってからでは取り返しがつきません、ご自身の健康をしっかり守りましょう。
次回はホワイトニングの時にどんな歯が白くなり、どんな歯が白くなりにくいか。あるいは、どんな歯をホワイトニングできないか!してはいけないか!についてお伝えいたします。
こんにちは。蒲田駅前の菊地歯科医院です。
当院には、毎日のように「むし歯の治療」に患者様が来院されます。歯科医師としては、症状が起こる前に予防で健康を守りたいと強く願っておりますが…
TVや多くのメディアが「予防歯科」について情報発信していますが、むし歯は防げる病気であること、そしてそもそもむし歯って、どのようにして起こってしまうか、口の中でどんな変化があってむし歯になるのか皆さんはご存知でしょうか?
食べた後に歯みがきしていれば十分?磨いたつもりで食べかすが残っている?などケアが不足しがちになってしまうことも良くお聞きすることです。「どうやったらむし歯にならないのだ」を知ってケアするのと、がむしゃらに歯みがきするのとでは、結果に天と地ほどの差があるのです。
では、むし歯になってしまう口の中では、どんなことが起こっているのでしょうか?そのメカニズムを知って、毎日のケアに活用してください。
皆さん、「再石灰化」という言葉を聞いたことありますね?コマーシャルや薬局などで、よく目にしたり耳に入ってくるアレです。「再」ということは、に注目してみてください。つまり、「石灰」が再び歯に戻る自然治癒のことが再石灰化なのです。
ということは、歯の「石灰」成分が溶け出しているということです。これを歯科の専門用語で「脱灰(だっかい)」と呼ぶ症状です。
食事をすると「脱灰」し、歯みがきやケアすることで再石灰化が促進されるサイクルです。毎日、毎食、そう「飲食するごと」にこの繰り返しなのです。
口の中には無数の、そして皆さんの想像以上の菌が活動しています。脱灰は、食べカスをエサにしが菌が、活動を活発化する過程で毒素を出しその毒素によって口の中が酸性に偏ることで、歯の成分であるカルシウムとリンが溶け出す症状を言います。
そのため、菌が活動する原因となる食べカスを取り除くことで人間の自然治癒力によって、酸性が解消し再石灰化が進みます。
でもここで大きな注意があります!
脱灰している時間が長かったり、再石灰化に必要な時間が足りなかったりするとこの自然治癒のバランスを崩してしまい、脱灰が進行しむし歯になります。
※要は「口の中が汚れている時間が多い」「歯みがきしてからすぐ食べる」などです。
脱灰こそ常に口の中で起こっており、これ自体を防ぐことはできませんが他の歯に比べ一部分だけ白く変色しているところが「脱灰」している部分です。
これが再石灰化されず進行してしまうと、黒い点のような「むし歯」になります。むし歯まで進行してしまうと、再石灰化では自然治癒することはなく進行を食い止めるか、深くなってしまったら削って治すことになります。
簡単におさらいしますね。
口の中の菌が「食べカス」をエサにして毒素を出しその毒素により口の中が酸性となり、歯の成分が溶け出してしまう。でも、歯みがきなどで口の中をキレイにすることで、自然治癒にて酸性が解消され再石灰化が進み溶け出した成分が戻る。でも、このサイクルが崩れたり、脱灰の時間が多くなると再石灰化が追い付かなくなり、「むし歯」へと進んでいってしまう。ということです。
では、歯みがきしてキレイになれば、再石灰化でむし歯にならないよね?と思ってしまいますよね。残念ながら、むし歯になってしまうメカニズムはもっと奥が深いのです…
口の中で起こっている脱灰と再石灰化のサイクルは皆さん同じなのですが、個人差のある「口腔内の菌の数」が、歯みがきとの関係性に大きく影響しています。また、歯みがきにもそれぞれ個人ごとにクセがあり、いつも同じ磨き残しがあるために「なんで歯みがきしているのにむし歯になるの…」となるのです。
次回はこのあたりも詳しくお伝えしていきます!
乳歯は、いずれ抜けるものですが、「虫歯に注意しなくて良い」というわけではありません。
乳歯の虫歯は、子供の口腔機能の発達や、後に生えてくる永久歯にも、悪影響を与えます。
乳歯のうちから、虫歯にしないように注意することが大切なのです。
今回は、乳歯の虫歯によって起こる悪影響について解説した後、乳歯の虫歯の特徴・乳歯の虫歯予防のポイントについて、解説します。
乳歯はいずれ永久歯に生え変わりますが、虫歯にして良いわけではありません。乳歯の虫歯を放置すると、子供の歯とお口の健康な発育を妨げます。
具体的に起こる悪影響は次のとおりです。
・乳歯の下にある永久歯の質が悪くなる
・永久歯の歯並びが悪くなる
・正常な咀嚼運動の発達を妨げる
・正しい発音を妨げる
それぞれについて、詳しく解説します。
虫歯が進行して、乳歯の根の先に方まで広がってしまうと、乳歯の下で生える準備をしている永久歯の質が悪くなります。
変色を起こす事や、歯が脆くなり虫歯になりやすい質になる事があります。
乳歯は、永久歯を正しい位置に導く役割があります。乳歯の虫歯が大きくなってしまい、隙間が大きくなってしまった場合や、抜かざるを得なくなってしまった場合、乳歯から永久歯の交換がうまくいかない事があります。その結果、永久歯の歯並びが悪くなってしまう事があるのです。
「食べ物を噛み切り・噛み砕く動きである」咀嚼運動の習得は、子供の発達にとって、とても重要です。虫歯になると、歯がうまく噛み合わず、正常な咀嚼運動の習得に悪影響が出ます。
正常な咀嚼運動を身につける事で、栄養素の吸収効率が良くなります。また、顎が発達し、顔の形が整います。
歯の存在は、発音にも影響します。乳歯の時期は、正しい発音を身につけていく大切な時期でもあります。特に「サ行」や「タ行」は前歯が無いと発音がしにくくなります。乳歯の虫歯を放置してしまい、歯に隙間ができたり、歯を抜かざるをえなくなってしまうと、正しい発音の習得の妨げになります。
このように、乳歯の虫歯は、子供の歯やお口の健康な発育に悪影響があります。
乳歯をできるだけ虫歯にしないようにしていく事が大切なのです。
乳歯の虫歯は、永久歯の虫歯より進行が早く、重症化しやすいので注意が必要です。
乳歯の虫歯には次の5つの特徴があります。
・永久歯よりも虫歯になりやすい
・虫歯の進行が早い
・虫歯が歯の神経の到達しやすい
・虫歯が広範囲に広がりやすい
・痛みを感じにくい
乳歯は、永久歯と比べて柔らかいため、虫歯になりやすく、進行が早いという特徴があります。また、乳歯は、エナメル質と象牙質が薄いため、あっという間に虫歯が神経にまで到達してしまいます。痛覚がまだ発達していないので、痛みを感じにくい場合もあります。虫歯を早めに発見し、できるだけ早く治療をする事が大切です。
では、乳歯を虫歯から守るためには、どのようにしたら良いのでしょうか。
虫歯予防の基本は、自宅で行う「ホームケア」と歯科医院で行う「プロケア」です。いくら歯科医院にきちんと通っていても、毎日の自宅でのケアを怠っていては意味がありません。両方を行う事が大切です。
ホームケアの基本は、毎日の歯磨きです。乳歯の時期は、まだ本人だけでは上手に磨くことができません。必ず、毎日保護者が仕上げ磨きを行うようにしましょう。
また、乳歯から永久歯の生え替わり時期は、特に歯磨きが難しくなります。ちょうど小学生の時期になるため、「もう自分でできるだろう」と思いがちですが、必ず歯磨きのチェックをしてあげるようにしてください。
ホームケアだけで足りない部分は、歯科医院で行うプロケアで補います。
乳歯の虫歯は、痛みを感じにくく、気がつかないまま急速に進行してしまう事があります
定期検診を必ず受けるようにしましょう。受診頻度の目安は3か月に1回程度です。
定期検診と合わせて、歯の質を強くする効果がある「フッ素塗布」や、奥歯の溝を薄く樹脂で埋めて汚れがたまりにくくする「シーラント」を受けるのもおすすめです。
乳歯はいずれ抜けるからといって虫歯にして良いわけではありません。
最後に、乳歯の虫歯によって起こる悪影響・乳歯の虫歯の特徴・乳歯の虫歯予防方法についてまとめたいと思います。
<乳歯の虫歯によって起こる悪影響>
・乳歯の下にある永久歯の質が悪くなる
・永久歯の歯並びが悪くなる
・正常な咀嚼運動の発達を妨げる
・正しい発音を妨げる
<乳歯の虫歯の特徴>
・永久歯よりも虫歯になりやすい
・虫歯の進行が早い
・虫歯が歯の神経の到達しやすい
・虫歯が広範囲に広がりやすい
・痛みを感じにくい
<乳歯の虫歯予防のポイント>
・ホームケア:毎日の自宅での歯磨き、仕上げ磨き
・プロケア:定期検診、フッ素塗布、シーラント